2021年10月27日水曜日

カレントトランスを作る

 以前に作ったカレントトランスは、「測定値×0.147」して電流[A]を出していた。これは毎回電卓をたたく必要があった。

例えば、測定値が11.0V(peak-to-peak)だった場合、電流は11x0.147=1.617[A]といった具合。

これでは使い勝手が悪いので新しく作り直した。


手持ちのカーボニルコア(T94, #6, 黄色)にAWG22(Φ0.65㎜)ワイヤーを20回巻き。

これに1Wの抵抗5.1Ωx3個+1Wの抵抗4.7Ωx1個で合成抵抗20Ω(4W弱)をつけた。


このコアは、カタログによると26.2~30.2ATで帯域は3~40MHz。だから、20回巻きにした場合、電流は1.5A程度まで測定できる。これ以上の電流だとコアの磁器飽和が起きて低い値になってしまう。また、以前作ったCTは50回以上巻いていたが、巻き数が多すぎると周波数特性が悪くなるので、20回巻きとした。

20Ω抵抗の両端電圧が1Vなら1Aとなり、変換も容易。


以前作ったCTと比較して、0.5A以下の信号ならほぼ同じ結果が出た。

一方で、1A以上になると波形が大きく異なって見える。古い方のCTが磁気飽和とf特の劣化で歪んでいるのだろう。

古いCTはもう使えないように解体した。

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