2016年12月27日火曜日

コネクター棒とネオンランプ

コネクター棒は、φ1.5mm長さ30cmの真鍮棒の一方を折り曲げたもの。両端には直径8mmのビーズ玉を接着剤で止めた。

ネオンランプのリード線の末端と端子ネジとの間に1〜3mmの隙間を設けてある。こうするとこのギャップでスパークするたびにランプが明るく点灯する。
そして、ネオンのオレンジ色が明るく光る側がマイナス極であることがわかる。

2016年12月23日金曜日

放射状ディロッドをモーター駆動にして完成

はじめは、ディロッドの軸を直接手回ししていたが、これでは実験し辛いのでモーターを追加した。

手持ちのラジコンプレーン用ブラシレスDCモーターを使った。回転数が早いタイプなのでプーリーを入れてローター部は1/4の回転速度にした。


スパークギャップの間隔が約13mmで放電しているので、おおよそ40kVぐらいは出ていると思う。


ウィムズハーストは2枚のディスクを反対方向に回転させるが、このディロッドはディスクが1枚なので原理的に理解しやすく比較的に作りやすいのではないかと思う。

両サイドにつけた集電子は、ロッドの電荷がしっかりと集められるように横長の26面体にしてみた。

集電子とニュートライザーのブラシは、導電性ゴムを1ミリ角ぐらいに細長く切ったものを使っている。
このために、ブラシがアルミロッドに接触することがモーターに対して大きな負荷になっている。回転スタート時は5A以上の大きな電流が流れる。回転中は1A以下、なので7〜8W程度の負荷。

軸にφ5mmの長ネジを使ったが、これは問題が多かった。曲がっていたり、回転中にたわんだりするので、次回はちゃんと焼入れしたシャフトを使おうと思う。

それとフレームの大半が厚み2mmのアクリル板なので、強度が低く回転中は前後左右に揺れている。これも今後の改善点。




2016年12月22日木曜日

放射状ディロッドの製作

先に紹介した「静電気の話」の中に載っているディロッドという名前の起電機を作ってみることにした。

ディロッドは、著者がディスクとロッドから命名したとのこと。筒型と円板型の2種類あるのだが、円板状のものを作ることにした。

φ100mm厚み2mmのアクリル円板と、φ3mm長さ50mmのアルミ棒32本。

カット済みの本体用の2mmアクリル板と3mm発泡塩ビ板。

エポキシ系接着剤でアルミ棒を放射状に貼り付けたところ。直径170mm。

仮組み中。
写真の手前右が集電子、手前左と手前中央は誘電子。
誘電子は、アクリル板を接着した直後なのでゴム仮止め中。


2016年12月21日水曜日

書籍「静電気の話」


「静電気の話」というちょっと古い本を入手した。

ウィムズハースト起電機の情報集めをしていた時に、「静電誘導発電機をつくろう!」という有益なサイトを発見し、そこで紹介されていた本。

日本語の静電気に関する情報は理科実験のようなものばかりで、実際に装置を作るためのノウハウがほとんど見つけることができなかったので、とても貴重な資料だと思う。

古い本だけれど、日本語になっているのはとてもありがたい。
これで静電気のことが少しずつ分かってきた。


書籍「HOMEMADE LIGHTNING」


ウィムズハースト起電機を作りたいなと思って「HOMEMADE LIGHTNING」という洋書をアマゾンで購入。

中身は英語なので、理解するのに一苦労。
ウィムズハーストの作り方が図解入りで分かりやすい方だと思う。
ウィムズハースト以外にも、ヴァンデグラフ起電機や様々な装置が解説されているのだけれど、言語の壁でほとんど活用できてない。

ヴァンデグラフ(のようなもの)の製作で失敗したのもあると思うが、
ウィムズハーストは、まだ作ろうという気になれないでいる。
静電気のことがまだよくわかってないというのが大きい。


2016年12月20日火曜日

カパナーツェの装置

カパナーツェのフリーエネルギー装置は、コイルを使ったもので、グランドアースを必要とし、得られる出力が大きいのが特徴。ニコラテスラの技術を使っていて、ラジアントエネルギーを取り出しているらしい。

手元にあった適当な材料からコイルを作って簡単な実験をやってみた。


φ65x200塩ビパイプに0.26mmETFE電線を185mm巻きつけたものと、φ80x30塩ビパイプを両サイドに取り付け、1.6mmIVを一方は2回巻き、もう一方は4回巻きしたものを用意した。これらの巻き数などは適当に決めた。

コッククロフト・ウォルフトンから出力される高電圧を電源として、コイルの入力側との間にライデン瓶とスパークギャップを入れる。スパークにより高周波パルスを発生させてそれをコイルに入れるようにした。ギャップ幅は3〜5mmで変化させてみるので、9kV〜15kV程度の入力電圧となる。ライデン瓶はコンデンサー代りでパルスをより強力にするためにつけた。
入力側は、エアコン用のアースを使う。


アースは2つ用意する必要があるとのことなので、コイルの出力側には、水道管に電線を巻きつけたアースを使った。
そして、ファストリカバリーダイオードFR504(400V,5A)と高圧用フィルムコンデンサー(0.1uF,3kV)で半波整流した後に25Wの電球負荷をつけた。
フリーエネルギー装置の負荷は、特性が直線的な抵抗よりも、変化がある電球の方が良いらしい。出力が高周波なので普通の整流用ダイオードよりもファストリカバリーダイオードの方が性能が良い。

この実験(装置)は、根本的に問題があった。

それは高圧電源。これが脆弱で、スパークが一秒に1回程度しか出せない。
おそらく、テスラコイルのように連続したスパークが必要だと思った。

同様の実験を行なっている研究者は、高圧・高周波電源を使うようである。そして周波数を変えれるタイプでコイルの共振点を探るようだ。
今回そうはせずに、スパークギャップを使ったのだけれども、このメリットは、パルスにはたくさんの高周波が含まれているので同調が簡単だと思うことと、未確認だけれどスパークによる電流増加作用を見込めること。

途切れ途切れの出力をオシロスコープでトリガーをかけて観察したが、ピーク電圧17.5V程度だった。
とてもランプを点灯することは出来ない。



次にこの実験をする際には、強力な高圧電源の用意が必要。それと、入出力間のコイル同調などを探ることが課題になると思う。

グランドアースが2点必要というのは、日本の都市部のビルやマンションではなかなか思うようにいかないこともあるだろうから、デメリットかもしれない。もちろん、移動もできない。
それでも、こんな装置で数kWもの出力が得られたならどんなに素晴らしいことだろうか。


2016年11月14日月曜日

ラジアントエネルギーの捕獲

テスラの研究によると、太陽からもテスラ波、ラジアントエネルギーが降り注がれているということらしい。(TESLA PATENT 685,957 APPARATUS FOR THE UTILIZATION OF RADIANT ENERGY.)

それをデンマークの方がコンデンサーとダイオードを使ってケータイ充電器を作った話があったので、早速試してみた。

手っ取り早くブレッドボード上に回路を組む。

コンデンサーとダイオードで作る回路は、倍電圧整流回路と呼ばれるもの。
ダイオードは、順方向電圧が低いゲルマニウムダイオードが良いのだけれど、ここは手持ちの小信号スイッチングダイオード1N4148を使った。
コンデンサーは、テスラによるとマイカが良いらしいが高価で容量が小さい。手持ちのコンデンサーでESRが小さいメタライズドポリプロピレンフィルムコンデンサー0.15uFを使った。
それと、充電対象は電池ではなくて、容量が大きくて低ESRであるMUSE電解コンデンサー100uFにして、確認用として赤色LEDを用意した。

この装置のポイントとなるアンテナは、アルミ板にした。
薄いアルミ板なので、大きなダンボール箱に貼り付けて、部屋の中に吊り下げた。

もう一つの重要なポイントがアース。なるべく太い線にする様にとのことなので、VCTFケーブル2sqx3Cを使い、3芯全部をエアコン用のアースに接続。

他にも、アンテナを高くした方が良いとか、アンテナとアースの中間に充電回路を配置した方が良いとかあるのだけれど、日本の都会住まいの制約が多い中では目をつぶるしかない。


さて、一晩かけて充電して、テスターで電圧測定を試みたが、何せ電解コンデンサーなのであっという間に放電してしまってまともに測定できず。ふらふら動くメーター値を見た感じでは、3V以上になっている様子。

翌日、今度はLEDを光らせてみた。
一瞬ですが、ちゃんと点灯してくれました。

倍電圧整流回路を2つ、3つ、4つ、、、、と増やせば確実に電圧は上がる。1回路だけでも26Vを得られたという報告もある様なので、まだまだ奥は深い。

しばらくこの実験を続けてみて感じたことは、簡単に電気が集められるが、受動的なものだから、期待したほどの大きなエネルギーを取り出せないなと。
それから、ラジアントエネルギーというけれど、普通の電波もたくさん飛び交っている中で、どうやって区別すれば良いのだろうかとの疑問が出てきた。
それと、アンテナと回路とアースが一体になって、初めは小さな波だけど、時間とともに波の大きさが成長して大きくなる様な気がした。

それから、これは失敗談だけど、充電中の波形を見たくて、オシロスコープをつないだところ、電圧がすごく高い、急に上がったかの様に見えた。調べていくと、オシロスコープのアースから、商用電源の100Vがノイズとして入ってきた様でしっかりと50Hzの波形を描いていた。商用電源は片方が必ずアースに繋がっているので、こういう微弱な電気を観測するときには細心の注意が必要でした。


2016年11月11日金曜日

ブロッキング発振器の改良

色々テストをやっていたら、ブロッキング発振器のコイル間で小さな火花が飛んで動かなくなってしまった。

仕方ないので、コイルを作り直すことにした。ついでにスペックも少しアップしてみた。

壊れたコイルは、最大500Vの出力を狙って、実際には320Vぐらいで使用していた。今回は、出力電圧を1000Vぐらいに設定。絶縁破壊を起こしにくい様に巻き方も工夫してみた。


コアはFT114#77を2個使用。いつもの様にホットボンドで貼り合わせる。
トランジスタベース用の巻き線が、UEWのAWG32で4ターン、トランジスタコレクタ用がUEWのAWG32で14ターン、出力用がUEWのAWG28で約220ターン。一次と二次の倍率が15倍になる様に設計したので210ターンの予定だったが、ここはロスなどを見込んで220ターンにした。
各インダクタンスは順番に、49[uH]、547[uH]、154000[uH]となった。


余計な配線がコイルに接触しない様に、保護材とテープでぐるぐる巻きにしたので、でかくなってしまった。

コイルの巻き数比が14:220だから計算上は15.7倍になるはず。
実際には、トランジスタのコレクタ・エミッタ間電圧が約40Vでトランスの2次側出力が約600Vになった。15倍になっているので、ほぼ要求どおり。




2016年11月10日木曜日

コッククロフト・ウォルトンの60倍ヴァージョン

高電圧をもっとパワーアップしたいので、まずは、コッククロフト・ウォルトンを60倍にしてみた。

共立電子でセラミックコンデンサ(0.01uF 2kV)を購入した。

ダイオード1N4007(1kV 1A)は秋月電子。

パーツ間での放電を少なくするために、距離を開け、半田面はできるだけ尖らない様に処理をした。

コンデンサーの耐圧が前回作成した40倍ヴァージョンの2倍にアップしたので、入力電圧は2倍の1kVまで上げることができる。

2016年11月8日火曜日

ライデン瓶を作ってみた

ダイソーで買ったガラスポット、直径約11センチあります。
これを使って、ライデン瓶を作りました。
中心に、1.6ミリのビニル被覆銅線、瓶の周囲の内側と外側にアルミホイルを貼り付けました。
中心の銅線は直径11ミリのアクリルパイプを鞘にして、銅線の先に真鍮ボールチェーンを10センチぐらいぶら下げて、内側に貼り付けたアルミホイルに接触させてあります。

前に作った平行平板コンデンサー2枚合わせたよりもアルミ箔の面積が大きくなり、コンデンサーとしての能力が単純に5割ほどアップしました。ガラスの誘電率はアクリルよりも高いので、さらに性能が向上すると思われます。

また、ライデン瓶は、通常の平行平板コンデンサーと違って、2倍の電流が取り出せるとの情報もあります。これも追い追い確認していきたいところ。


プラズマボールの中の自由電子の渦巻き

1年ぐらい前に秋月電子で購入したプラズマボール。
これに、DCジャックをつけて部屋の中のオブジェにした。


厚さ2ミリのアクリル板をカットしてL字に折り曲げて本体に取り付けただけです。

写真は下手くそで、アークの部分が完全にぼやけてしまってますが、
実際にはボールの中心部から八方にたくさんのアークが出ていて、常にゆらゆらと動いています。アークは一本一本が竜巻の様な渦を巻いている様にも思えます。

個人的には、導体の中を動いている自由電子もこんな風に渦を巻きながら移動しているんじゃないかと想像したりします。
トランジスターの内部の様に、半導体が使われ電極間にバイアス電圧がかかっている状態であれば、自由電子の移動はかなり制約を受けているでしょうけど、通常は、渦を巻く様な感じで移動しているのかも。
金属の内部を視覚的に見ることができないのが残念です。


2016年11月2日水曜日

静電気はどうして数kVもの電圧があるの?

なぜ、静電気は数kVもの高い電圧があるのだろうか?
なぜ、物質の接触や摩擦で生じるのか?

身近に発生する静電気、でも厄介なものとして扱われている。
私の仙人の師匠は、みんなが捨てるものが大切なものだと言っていた。静電気もその類ではないだろうか。
ずっと前に紹介したことのある「スイス、テスタティカのM-Lコンバータ」は、静電気を使ったフリーエネルギー装置として存在している。

静電気は、電圧が高いだけで電流が少ないとか、電圧が高すぎて危険だとかいう言葉はいかにも無価値で誰も考えさせない様にする為につけられたレッテルの様にも思えてならない。

事実、この100年近くの間、電子の応用はとても発展しコンピューターとしてなくてはならないものに成長した。一方、意図的にとしか思えないほどに静電気の工学的な利用はなされていないし、その中に秘められた大きな可能性に人類は気づかないままだ。


電子は、とても小さい。だから電荷も小さい。まとまった電気にする為には、膨大な数の電子が必要となる。
人類は、この小さなものをせっせせっせと集めている。そして基本的には導体か、半導体の中で仕事をさせている。
電磁気学というのも、この導体の中で電子が動いた時に生じる挙動をモデル化し数式化している学問だと思う。つまり、限定されたフィールド内で生じる現象しか観察していないのではないだろうか。


原子や分子は、電子に比べると非常に大きい。ひょっとしたら、静電気は、原子や分子の同志の間で生じたエネルギーレベルの差から発生したもので、質量が大きい分だけ電圧が高くなってしまうのではないかと想像する。
空間から生じ、空間に消え去っていく静電気は、電圧が高い為簡単に手が出せず、フィールドは宇宙空間にまで及ぶかもしれず、捉えにくい。でも、観察のための手段はあっただろうし、きちんとした理論ができていて不思議ではないと思う。


こんなふうに考えを巡らすと、電気・電子工学、電磁気工学といったものは、まだまだ切り開いていかなければならないことがたくさんあるのだなと、
全体の一部しか見ていないのに新しい考え方を簡単に否定してしまうのは愚かな行為だと戒めねばと思う。


2016年11月1日火曜日

SQMはマグネットが非常に重要

これまで長い間SQMの再現を試みてきた。
実験を繰り返すううちにマグネットが通常のそれとは違う動きをしない限り無理だと分かった。

1ヶ月ほど前に、「フリーエネルギー技術開発の特徴と種々相」というサイトを見つけ、色々な記事を読ませていただいた。これだけの情報が日本語で読めるということは本当に素晴らしいです。サイト主の方には感謝です。

それで、このサイトの中にVTAに関する記事があり、私がSQMの実験で見落としていた大きな点を発見した。自分自身が全く無智だなと思った。
それは、Sweet氏がマグネットにコンディショニングという特殊な減磁と着磁処理を施したVTAというものを先に作っていて、その応用としてSQMが作られたという流れに気がつかなかったことだった。私はこの記事を読むまでVTAのことは何も知らなかった。

VTAのコンディショニングによって、磁石のコイルに接する面の中心部分が減磁されていて、周囲の磁界変化に簡単に感応できるようになっている。これがあるから、EXコイルが起こす磁界変化に合わせて磁極が磁石の中心から周囲へ振り子の様に揺れて広がったり戻ったりを繰り返す。そのうちに揺れがどんどん大きくなり、磁石の持っているエネルギーが全てそこに集中してくる。よって、パワーコイルに大きな出力が出てくることになる・・という筋書きなのでしょう。

海外では、コンディショニングを行なって実験されている方もいらっしゃる様です。


等方性のバリウムフェライトの入手が困難なこと、マグネットにコンディショニングを行う必要があることを考えると非常にコストがかかることが予想されます。
よって、残念ながらSQMの実験はこれで終了したいと思います。


SQMのアシュレイ版を試してみた

SQM/VTAの実験で、コイルをアルミの角パイプに入れた状態にするもの。

こちらに詳しいことが日本語で書かれている。

アルミ角パイプ120x60x80L
厳密には、マグネットが異方性のストロンチウムフェライトであるとか、パイプのサイズが少し小さいといった点がアシュレイ版と異なる。
でも、アルミの存在がコイル出力に何らかの影響を与えるのかどうかを確認しておきたかったから。


結果は、何も変化を認められなかった。

これで、SQMの実験は一区切りつけられた感じ。

2016年10月31日月曜日

SQMに高圧コンデンサーでハイポテンシャル化してみた

高電圧を作れるようになったので、これを使ってSQMをハイポテンシャル化してみる。

ハイポテンシャル化というのは、場のエネルギーを通常よりも高くすること。
電磁気学でも使われるようになってきたポテンシャルの概念を自分なりの解釈で工学的に使ってみる。

ポテンシャルについては、有名な「アハラノフ=ボーム効果」あたりから調べると分かりやすいのじゃないかと個人的には思う。
このAB効果は磁界のポテンシャルが取り上げられたが、これを拡大解釈して、高電圧でチャージされたコンデンサーの周りに電界のポテンシャルがあり周りに影響を与えるのではないかという仮定である。


高圧用のコンデンサー2個をSQMのマグネットの内側に配置する。
中央のコイルをコンデンサーで挟み、さらにマグネットでサンドイッチにする感じ。

それで、結果は何も変化なし。
見事に失敗です。


2016年10月30日日曜日

高電圧のテスト

これまで作った、ブロッキング発振器、コッククロフト・ウォルトン、スパークギャップ、コンデンサーをつないで動作確認。


電源電圧を5Vにすると、入力電流が120mA程度で一秒おきぐらいにスパークを繰り返す。ギャップ長は2〜3ミリ程度なので、出力電圧は6kVぐらいと思われる。

電源電圧を6Vにアップすると、入力電流は145mAとなり、スパーク周期も短くなる。

コンデンサーなしでも動作する。なしの方がスパーク周期が短くなるので、チャージに時間を要するのだと思われる。電源を切った時にギャップをくっつけて放電するのだが、コンデンサーありの方が、放電した瞬間のスパークが短いので回路に残った電荷の量が少なくなっているようだ。自作コンデンサー内部でのリークが多いのかもしれない。




コッククロフト・ウォルトンを作る

倍電圧半波整流回路で入力を40倍にする回路を作った。


ブロッキング発振器の出力をこのコッククロフト・ウォルトンで約40倍にする。
入力電圧が300Vなら12000Vの出力が得られるはず。

コンデンサの耐圧が1000Vなので、入力電圧は最大500Vまで可能。
回路の中でスパークしないようにパーツ間の距離をつけてみた。



2016年10月29日土曜日

ブロッキング発振器を作る

静電気で高電圧を得る方法とは別に、電子回路で高電圧を作る方法も行った。

電子レンジに使われているトランスや、ブラウン管テレビのトランス、自動車のイグニッションコイルなどを利用する方法、それから、使い捨てカメラで使われているブロッキング発振器など存在する。

今回は、ブロッキング発振器にしてみた。
ブロッキング発振器については、詳細に解説しているサイトがあるので、原理などの説明は省略。(下記参考サイトを参照)


フェライトコアFT-82#61を2個使って、一次側が13回巻と54回巻、二次側が250回巻のトランスを作り、トランジスタは2SC3851Aを使った。ベース側には50kΩの半固定抵抗を入れた。ダブルコアにすることで巻線に流すことのできる電流容量を増やしています。
(この写真には、基板の右側に小さなコアも写っているが、これは出力電圧をさらにアップするために追加してみたもの。でも、これをつけると発振しなくなるので、最終的には外した。)

ベース側の抵抗を調整し、電源はDC5Vで、エミッタ〜コレクタ間電圧が64V(ピーク値)、トランス二次側出力が280V(ピーク値)となった。充放電の周期は75usだが、ピークを形成している波自体は83kHz前後。
(測定値はオシロスコープから読み取ったもの)
電源からの入力電流は120mA前後。

これを作っていて、過去に実験したBedini Fanが、このブロッキング発振器と同じような回路だと気がついた。
ファンが回転しない時に発振していたのだけれど、あれはブロッキング発振していたんですね。

さて、5Vを280Vまで上昇させたので、この次はコッククロフト・ウォルトンでさらに電圧を上げてみたい。

参考サイト:
ブロッキング発振回路の動作原理

2016年10月28日金曜日

ヴァンデグラフの製作と失敗

ヴァンデグラフ起電機のようなもの、というのが正しいと思う。

プーリー部分は、静電気を発生させることだけが目的なので、横に寝かせたような形になっている。幅50mmで、プーリー間の距離は約400mm。

本当のヴァンデグラフ起電機なら、縦型でトップには大きな金属球がついている。この金属球と地面側との間でコンデンサーを形成する。
しかし、大きな金属球を用意するのが大変。
なので今回作るものは平板コンデンサーとスパークギャップを別途用意することにして、この大きな球体を無しにした。
平板コンデンサーは2つ用意した。電極のアルミ箔は100mmX80mmの大きさで、間に厚み2mmのアクリル板を入れたもの。

スパークギャップは、アルミ棒の先端に真鍮球φ10mmをつけたもの。支持台で回転させてアルミ棒の角度を変えることでギャップ距離を調整できるようにした。

ベルトは、近くのホームセンターで売っていた、ネオプレンゴム0.2mmX50mmX1000mmをゴム系接着剤で貼り付けてループ状にした。

さて、出来上がったものを試運転してみたものの、うまく静電気発生とは行かなかった。

ベルトの材質が悪かったのか、プーリーをPLA樹脂で作ったのが悪かったのか、速度が遅いのか、などいくつか原因が考えられる。

静電気の分野は経験がないから、こんなことになったのでしょう。



ポテンシャルを上げてみようと

装置のポテンシャルをもっと上げてみようと思う。

パルスモーターの回転で静電気を発生させるようにして、電気的なポテンシャルエネルギーを向上させた場合に、モーターのコイルやマグネットに何かしら起こらないか。

あるいは、SQMのコンデンサー化として、マグネットにアルミ箔を貼り付けてみたりしたが、BEMFの利用だからせいぜい数百ボルトだった。これを静電気にすれば、数千〜数万ボルトになるから、何かあるかもしれない。

静電気を発生させる装置として、

  1. ヴァンデグラフ起電機
  2. ウィムズハースト起電機

が有名。

ヴァンデグラフは、素材の異なるプーリーとその間をつなぐベルトを作るだけでシンプルそうだから作ってみることにした。





2016年9月24日土曜日

3Dプリンターatomの改良(4)

プリンターヘッドを横方向に動かしているX軸のモーターを保持しているブラケットが、モーターの重みでねじれるように湾曲していた。この影響でヘッドを動かしているゴムベルトがブラケット内部で擦れてしまって、その擦れた時に細かいゴムとプラスチックのクズが出ていたり、Z軸用リニアベアリングが度々外れてしまい、造形が崩れてしまっていた。

ちょっと深刻な問題だったので、ブラケットを交換することにした。
他のatomオーナーさんが再設計したブラケットを紹介している記事を見つけた。Z軸のリミット部分もきちんと考慮されたものだったが、私の要求仕様と少し違うのでこれは採用を見送った。

X軸モーターは、左側に張り出して取り付けられているので、重量バランスが悪くどうしてもブラケットに余計な力がかかる。これが湾曲した原因だから、厚み2ミリのアルミ板を入れてブラケットの強度をアップすると同時に、モーターにバランスウェイトをつけて、荷重を減らすようにした。
それとリニアベアリングが外れないように、上下で押さえるようにした。Z軸のリミットスイッチを微調整しやすい構造にした。

モーターは180グラムほどあるが、バランスウェイトは、M10x50ボルト2本とナット6個で126グラムにした。Z軸の下げ動作時に問題がないように、多少荷重がかかる状態になっている。

結構大掛かりなオーバーホールになってしまったが、ブラケットの剛性は格段に上がりトラブルは解消した。合わせてZ軸のリミット調整も簡単になった。
2本のX軸用リニアシャフトもブラケットにしっかりと保持させたので、反対側の古いブラケットがなかったとしても水平が確保できるほど。

Z軸の上下移動時に本体が共振して大きな音が出ていたので、調整した際に、モーターの移動速度を下げた。これでとてもうるさかった上下動作がかなり静かになった。

購入から1年経過したが、atomには魔改造が良いようである。

2016年8月30日火曜日

3Dプリンターatomの改良(3)

次は、ステッピングモーターの音を静音化してみる。

実は、先のボード総入れ替えの際に、4つあるドライバー基板のひとつを逆差ししていたらしく、モーターが動かなくなっていた。
それで予定していなかったのだが、どうせドライバー基板を購入するのであれば、静音化してしまえというノリだった。


ネットで調べると、TMC2100という型番のモータードライバーがとても静かだということが分かり、、入手可能なところを探したところ、ヤフオクで見つけたものが一番リーズナブルだった。
TMC2100が4個セットで5764円(送料込み)。即決だったので、2日後に届いた。


このヤフオクヴァージョンは、ピンの設定が基板上でできているとのこと。ピンをカットするという面倒な作業は必要なかった。
既存のX軸、Y軸用のドライバーをそのまま差し替えた。電流の設定は必要なので、トリマーを回して脱調がないことをチェックしながら最終的に両方とも0.8Vに設定した。
今回、電流消費の多いZ軸とExtruderは交換を見送った。後日トライしてみたい。

交換後のプリントは、これも驚くほど静か。モーター動作時にキュルキュルと電子的な音を立てていたのが消えた。凄い。

ベアリングの動くときに出る機械的な擦れる音だけになった。


3Dプリンターatomの改良(2)

次は、スタンドアロン化。

atomは、PCとUSBケーブルをつないで動かすことを前提としているため、電源スイッチ以外はついておらず、プリント中もずっとPCを立ち上げたままにしておかなければならない。プリント出力したいだけの時にatom本体だけで済ませたい時があり、とても不便。

そこで、atom本体を購入した翌月にあたる昨年7月に「2004 LCDディスプレイスマートコントローラーRAMPS1.4 Reprap」を購入した。

しかし、atomについているメインボードにはLCDコントローラーがつけられないということが、商品が届いた後になって発覚した。
メインボートは Momoinololu というコンパクトなものがついていて、これは標準的なReprap仕様のものについている拡張用のコネクタも、動作させるための余分なメモリーもついてなかった。
メインボードの交換はちょっと敷居が高いなと落胆して、LCDコントローラーはしばらく眠らせたままになっていた。

1年経過して、3Dプリンターの利用頻度が増えてきたこともあり、メインボード基板も含めて更新することにした。

メインボードは、「MEGA2560 互換ボード for Arduino」にして、モータードライバーを載せる拡張基板「RAMPS 1.4 互換 コントローラ Controller Reprap 3Dプリンター 3Dプリンター基板セット」をAmazonで購入。

ボードをごっそり入れ替えて、LCDは本体の手前に固定した。

黒色だった基板が赤色に変わった。

MEGA2560ボードに ファームウェアを書き込む必要があるので、ツールのArduino をヴァージョン1.6.9にアップして、ファームウェアのヴァージョンはMarlin-1.1.0RCにした。
そして、MarlinのConfiguration.hファイルの必要な部分をマシンに合わせて書き直す。

// ★マザーボードの種類:Ramps 1.4
// The following define selects which electronics board you have.
// Please choose the name from boards.h that matches your setup
#ifndef MOTHERBOARD
  #define MOTHERBOARD BOARD_RAMPS_14_EFB
#endif
// ★ 温度センサー設定:TEMP_SENSOR_0=ホットエンド用、TEMP_SENSOR_BED=ヒートベッド用
#define TEMP_SENSOR_0 1
#define TEMP_SENSOR_1 0
#define TEMP_SENSOR_2 0
#define TEMP_SENSOR_3 0
#define TEMP_SENSOR_BED 1
// ★ ヒーター最高温度設定
// When temperature exceeds max temp, your heater will be switched off.
// This feature exists to protect your hotend from overheating accidentally, but *NOT* from thermistor short/failure!
// You should use MINTEMP for thermistor short/failure protection.
#define HEATER_0_MAXTEMP 275
#define HEATER_1_MAXTEMP 275
#define HEATER_2_MAXTEMP 275
#define HEATER_3_MAXTEMP 275
#define BED_MAXTEMP 125
  // ★ 温度センサーの特性設定 for atom
  #define  DEFAULT_Kp 25.89
  #define  DEFAULT_Ki 1.35
  #define  DEFAULT_Kd 124.29
// ★メカニカル式(リミットスイッチ)用の内臓プルアップ抵抗を有効にする
//  光学式の場合はコメントアウトする。
// coarse Endstop Settings
#define ENDSTOPPULLUPS // Comment this out (using // at the start of the line) to disable the endstop pullup resistors
// ★ リミットスイッチの論理反転設定:NormaryOpend=true, [*]NormaryClosed=false
// Mechanical endstop with COM to ground and NC to Signal uses "false" here (most common setup).
#define X_MIN_ENDSTOP_INVERTING false // set to true to invert the logic of the endstop.
#define Y_MIN_ENDSTOP_INVERTING false // set to true to invert the logic of the endstop.
#define Z_MIN_ENDSTOP_INVERTING false // set to true to invert the logic of the endstop.
#define X_MAX_ENDSTOP_INVERTING false // set to true to invert the logic of the endstop.
#define Y_MAX_ENDSTOP_INVERTING false // set to true to invert the logic of the endstop.
#define Z_MAX_ENDSTOP_INVERTING false // set to true to invert the logic of the endstop.
#define Z_MIN_PROBE_ENDSTOP_INVERTING false // set to true to invert the logic of the endstop.
// ENDSTOP SETTINGS:
// ★ ホームポジション時のエンドストップの方向設定
// Sets direction of endstops when homing; 1=MAX, -1=MIN
// :[-1,1]
#define X_HOME_DIR -1
#define Y_HOME_DIR -1
#define Z_HOME_DIR -1

// ★ソフトウェアエンドストップの設定:MIN側はOFF(HWリミットスイッチ利用)、MAX側はON
#define min_software_endstops false  // If true, axis won't move to coordinates less than HOME_POS.
#define max_software_endstops true  // If true, axis won't move to coordinates greater than the defined lengths below.

// ★ホーム位置からの限界距離
// Travel limits after homing (units are in mm)
#define X_MIN_POS 0
#define Y_MIN_POS 0
#define Z_MIN_POS 0
#define X_MAX_POS 140
#define Y_MAX_POS 140
#define Z_MAX_POS 130
// ★ ステッピングモーターの設定
//#define DEFAULT_AXIS_STEPS_PER_UNIT   {80, 80, 4000, 91.6019707}  // default steps per unit for Ultimaker
#define DEFAULT_AXIS_STEPS_PER_UNIT   {80, 80, 4000, 195}  // default steps per unit for Ultimaker
#define DEFAULT_MAX_FEEDRATE          {500, 500, 5, 25}    // (mm/sec)
#define DEFAULT_MAX_ACCELERATION      {3000,3000,100,10000}    // X, Y, Z, E maximum start speed for accelerated moves. E default values are good for Skeinforge 40+, for older versions raise them a lot.

// ★ SDカード有効化
//
// SD CARD
//
// SD Card support is disabled by default. If your controller has an SD slot,
// you must uncomment the following option or it won't work.
//
#define SDSUPPORT
//
// ★ロータリーエンコーダーの方向を逆転する
// This option reverses the encoder direction for navigating LCD menus.
//
//  If CLOCKWISE normally moves DOWN this makes it go UP.
//  If CLOCKWISE normally moves UP this makes it go DOWN.
//
#define REVERSE_MENU_DIRECTION
//
// ★4行LCDコントローラー
// RepRapDiscount Smart Controller.
// http://reprap.org/wiki/RepRapDiscount_Smart_Controller
//
// Note: Usually sold with a white PCB.
//
#define REPRAP_DISCOUNT_SMART_CONTROLLER


GENKEIから入手した、atomオリジナルのMarlinソースコードの中のConfiguration.hファイルの中身を参考にして修正。
途中Extruderの送り量とエンドスイッチの設定で少し手間取った。
送り量は、今回初めて実際の送られた長さを物差しで計測して調整した。

Configurationファイルの修正が出来たら、ツール上からArduinoへUSB経由で書き込む。書き込みが終わるとLCDに文字がでてくるようになった。

SDカードを挿入したら、LCDにメッセージが出てきて、メニューからファイルが選択できるようになった。

これで3DプリンターがPCから独立でき、使い勝手がすごく良くなった。


3Dプリンターatomの改良(1)

GENKEIのatom、ようやく使い慣れてきた感じで、そろそろ改良してもいいかなと思えてきた。

一番気になるのが騒音の問題。

最初の対策は、一番簡単なFANの静音化。

ホットエンドの部分には40mm角のファン、モータードライバー基板のところには60mm角のファン、計2個がついている。どちらもチャイナ製の安いもののようだ。
電源を入れると真っ先にキィ~~ンと耳障りな音がする。

これらを、AINEXの静音ファンに交換した。




耳障りな音が完全に消えた。電源を入れたことが分からないほど静かになった。



2016年7月25日月曜日

ケッシュ財団のMAGRAV(マグラブ)製作ワークショップに参加してみました

昨日、MAGRAV(マグラブ)というフリーエネルギー装置の主要パーツであるキャパシターというものを作ってきました。

友人からの紹介で、ワークショップがあることを知っての参加。

ネットでケッシュ財団の発明が、賛否両論あるのは知っていました。自分はどちらかというと否定派寄りの立場にいました。
でも、いろんな視点から理解していくことも重要と思っての参加でした。

ワークショップを企画された方のグループに関する活動などは、ほとんど興味がないので(せっかく参加させてもらったのだけれど、本当にごめんなさい)ここでは紹介致しません。
あくまでもフリーエネルギー装置の研究が目的のBLOGですので。
ただ、こういった未知の装置が世に広まるには、人類が精神的に進化しなければならないという主催者たちの主張については、まったく同感であることは述べておきます。

さて、キャパシターというものですが、画像のように、コイルをチューブに入れたもので単三電池程度の大きさです。これを3個作りました。

次の画像は、分解したもの。右から、半透明のチューブ、内径φ6ミリのコイル(1.6ミリ銅線を右回転に18回巻き)、コイルの中に入れるガンズという緑色の粉と巻紙とアルミホイル、リード線。


銅線やコイルは、ブタンガスのトーチ(家庭用カセットボンベのバーナー)で表面を焼きます。
焼いている途中で白色に光るところで焼くのをストップして自然冷却。何度か繰り返して表面処理が出来たものを使います。

コイルの中に入れる「ガンズ」という物質の画像。
8~15%の食塩水に陰極に銅コイルを、陽極には鉄、銅、亜鉛のいずれかを使って電気分解したときに析出する沈殿物を、鉄=1、銅=8、亜鉛=1の割合で混合したものだそうです。食塩水よりも海水のほうが良質のものになるとのこと。


そして、次は出来上がったキャパシターの両端から生じる起電力をデジタルテスターで測定。0.6V出ています。昨日作成した直後は0.2~0.4Vでした。それがだんだん成長していくとのことでしたが、本当のようです。波があって安定しないです。

20名ほどの参加者がありましたが、中には1.0Vを超えた方もいらっしゃいました。人によってさまざまです。
それから、私が作ったものは直流出力なのですが、テキストとは逆の極性でした。
話によると、交流で出力が得られる方もいらっしゃるとか。
本当に謎だらけです。


さて、こうして実際に作ってみた結果、これは、まだまだ使えそうにないものだなと感じつつ、
一方で当初疑っていた気持は随分と変わりました。

フリーエネルギー装置の定義にもなると思いますが、私は普通のコンセントやバッテリーなどの代用ができるかという観点でみていました。なので出力0.6Vじゃ使えないという見解になります。
でも、ケッシュを含めた彼らの観点は、空間にはエネルギーが満ちており、それと波動を合わせることで取り出すことが可能なのだということのようです。まだはっきりとした法則性がつかめたものでないし、さらなる研究が必要という見解だと思います。
つまり、私は狭義でのエネルギー装置を、彼らは広義のエネルギー装置だったということでしょうか。


また別の考え方も浮かびました。
フリーエネルギー装置は、一般的な家電を動かす動力源として機能するもの、現代の科学で測定可能なものというもの。実用的でなきゃだめでしょという意見。
もう一方、彼らのフリーエネルギー装置とは、今ある家電や電気で動くもの、あるいは電気エネルギーそのものには、本来波動というものが存在し、その波動を良くしてあげることで効率を飛躍的に向上させるもののようです。
私は現実的で、彼らは未来の夢・理想を追いかけるという違いでしょうか。


根本的な考え方、視点がまったく異なります。
でも、お互い観念的になりすぎて否定しあっててもしょうがない。
10年先を見据えた科学と数百年先を見据えた科学では全然違うでしょうから、両者を受け入れられるように知的でありたいものです。


これで紹介してくれた友人にはきちんと説明できそうです。

2016年6月18日土曜日

進み角と電流の減少について

前回、リードスイッチの位置で電流が減少することを書いたが、その現象についてもう少し検証してみた。

進み角とは、リードスイッチの位置を、軸とコイルの中心を結んだ直線を基準線とおいて、
そこから回転方向と反対方向となる位置にリードスイッチを置いた場合と定義した。

この画像のようにリードスイッチを置いたときを基準とし、

下の画像のように進み角をつける。

その進み角を大きくした場合や、小さい場合に電流はどのように変化するのだろうか。

以下の実験は、電源電圧はDC10V固定で調べてみた。

■基準位置の場合


まず、基準線上にリミットスイッチを配置した場合。
オシロスコープ画像の上の線(CH1)が電流波形で、下の線(CH2)が電圧波形。
黄色の矢印①のところで、リードスイッチがONとなり、コイルに電流が流れはじめる。

注目すべき点は、コイルに磁石が近づいてくる影響で電圧が波を打つところ。
ONの10ms前から電圧が上昇し、ON直前で0V近くになっている。ここは、この後のケースと比較していくが、進み角がかわると当然ながら波のポジションも変わってくる。
そして、この電圧のポジションによって、電流波形も大きく変わってくる。

この基準位置の場合は、ON直後の電流の立ち上がり(オレンジ色矢印部分)で頭を押さえつけるような形となり、全体としてスリムな波形となっている。

■進み角が適度にある場合

つぎは、進み角をつけた場合。

電流波形が大きく変化した。ON期間の中間近くで頭を押さえつけられたような形(オレンジ色部分)で、山が2つに分かれたように見える。その結果、電流はとても小さくなっている。

黄色矢印②に注目すると、電圧のポジションは、電源電圧とほぼ同じ10VのあたりでONになっている。

■進み角を過度につけた場合

さらに進み角をつける。このとき、モーターは異音を出しながら回転している。

電流波形がさらに変化した。さきほどの2つに分かれていた山はひとつになった。ON直後から順調に電流が増大していくが、途中から腰折れしたように電流が現象している。(オレンジ色矢印)

黄色矢印③を見ると、電圧ポジションは山のピークから下り始めた直後でONになっている。

■考察


進み角のつけ方で、電流の波形が変わっていく様子が分かった。

以前にも書いたが、コイルに近づいてくるマグネットによって発電現象が起きている。それが、コイルに流れる電流を減少させていることがはっきりとしてきた。
しかも、発電現象は波のように変動しているので、その波のポジションで電流を抑制するタイミングが変わり、電流減少効果が変わってくることも分かった。


ここにはデータをあげなかったが、電流を限りなく0Aに近づけることも別途試してみた。
それは、進み角を適度な状態にしたままで、Duty比を変化させるためにリミットスイッチをモーターに近づけたり遠ざけたりした。
かぎりなく0に近づけた結果として、回転速度が落ちることになった。

このことから、ある程度電流が流れることで、回転が維持されるということがわかった。摩擦などで発生する機械的なロスを補うだけの電流を流して回転力を与えなければならないようだ。

だから、テネモスのモータは電流がゼロになると謳っているが、現時点では電流がゼロになるということはありえないように思う。


それから、電圧波形に緑色の△をつけた部分について、述べなければならない。
この三角印は、BEMF、つまり、コイルがOFFした瞬間に発生する逆起電力である。
これは、電流が多く流れると三角も大きくなり、電流が少ないと三角も小さくなる。
BEMFは、コイルに蓄積したエネルギーが放出されることで起きるものだから、当然のことながら【進み角を適度につけた場合】が、もっとも小さな三角となった。


最後の【進み角を過度につけた場合】に発生した異音は、コイルのONが早すぎるために、コイルに近づいてくる磁石との間に反発力が発生しているからだと思われる。
磁力がぶつかっているのだから回転速度も落ちると思ったが、不思議とそれほど低下しなかった。
ぶつかった衝撃で回転が低下する分、通りすぎる磁石を押し出す力も増えているのか?
つまり、磁力線が拮抗しあうことで、お互いの磁力がさらに強められているのではないだろうかという疑問が起きた。(磁力の増力作用の存在)


■今後

リードスイッチは、接点のチャタリングがあることのほかに、磁石の磁力線に感応してON/OFFしているため磁石との位置関係がわかりにくくなっている。だから今回のテーマである進み角の実験も厳密さにかけるのではないかと思う。
よって、リードスイッチを半導体スイッチに変更して検証してみたい。
あわせて、リレーについても半導体スイッチに更新することも考えている。