2017年4月7日金曜日

固体・液体・気体の変化と3つのエネルギー的見方

●物質の三態

水は与えられた熱量によって、氷(固体)・水(液体)・蒸気(気体)という形をとる。
これは物質が示す三つの状態である。
水以外の物質のほとんどはこの三態を取りうる。

固体は変形しにくい。それは原子同士が固く結びついているから。
液体は流動的で、容器に合わせて形が変わる。原子同士の結合が固体よりも弱い。
気体は形を持たず、拡散する。原子同士の結合がほとんどない。
ざっとこのような大きな違いがある。

●三グナ的な見方

さて、このことを三グナ的見方で紐解くとこのようになる。

全ての物質は三グナを根本として作られているという前提がある。よって、3つのエネルギー的性質が特定の条件下で必ず表に現れる。3つの中で最も優位になっているエネルギーの性質が顕著に現れるのだ。

●固体=タマス優位

まず、固体であるが、これは「タマスエネルギー」が優位となった状態とみることができる。タマスは、電磁気における磁気に相当し、磁気力は強力な力を有するが遠くまで力が及ぶことはないという特徴を持っている。このような性質が原子間に作用しているため、固体となった物質は非常に変形しにくい。原子間で作用している力が磁気力なのかどうかはまだ分かっていない。ここはタマスの特徴だけをポイントにしている。

●液体=サットヴァ優位

次に、液体。これは「サットヴァエネルギー」が優位となった状態だとみることができる。サットヴァは、絡みつき纏わりつくという特徴を持っている。液体のドロッとした粘性や、布や紙などに染み込むという状態は、この絡みつき纏わりつきそのものである。

●気体=ラジャス優位

最後に、気体。これは「ラジャスエネルギー」が優位となった状態だとみることができる。ラジャスは、電磁気における静電気に相当し、磁気のような強い力は有しない代わりに、力は逆二乗ではあるが遠くにまで及ぶ。そして素早く自由自在に動くことができる。


物質に内在しているエネルギーが高いか低いかによって、3つの状態が順番に現れる。
エネルギーとは、その物質の温度と周囲の圧力のトータルである。圧力が一定なら、温度が高いほどエネルギーが高いということになる。温度が一定なら、圧力が高いほどエネルギーが高い。(実験などのために、強力な圧力をかけて固体を作る場合もあるようですが、ここでは一般論として書きます。)

そして、エネルギーが低いときは固体となり、絵図の右側の水色の部分に当たる。
そこからエネルギーが高まってくると、絵図の左側へと状態が移っていく。
固体のエネルギーが高くなると、絵図のB点において相変化が起こる。水分子であれば、氷点と呼ばれる点である。ここを超えてエネルギーが高まると、固体は液体になる。
液体のエネルギーが高くなると、今度は絵図のA点へ移動する。ここは水分子の沸点に当たる。そして、液体から気体へと変化する。

そして、全ての物質は、この法則性の中に成り立っている。
一部には、昇華と言って、固体から気体に変化してしまうものも存在するが、それは3つの要素のうちサットヴァの要素が薄い・少ない物質で、絵図のA点とB点が非常に接近しているか、AとBが同じ点に重なっているからだろう。
同様に、エネルギーをどれだけ低くしても固体にならない物質は、タマスの要素が薄い・少ないために起こると思われる。
また、環境条件が異なると、3つの要素のいずれかが影響を受けて、表に現れてこない場合も考えられる。



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