2019年11月9日土曜日

テスラスイッチの回路設計について

話が少し前後するが、テスラスイッチの回路を設計した時のまとめ。
今回作ろうとしているものが下図の回路

<<回路の動作をわかりやすくした絵を追加>>
4個あるスイッチが交互にON-OFF/OFF-ONを繰り返す。そのたびに、バッテリーの充電と放電が入れ替わる。
STATE1では、右側2個のバッテリーが直列つなぎになり24Vが得られる。これが左側2個のバッテリー(これは並列つなぎになっている)を充電する。電流は負荷(この絵ではランプ)を通って右側のバッテリーに戻ってくる。

スイッチが反転してSTATE2になると、今度は左側2個のバッテリーが24Vを作る側となる。そして右側2個のバッテリーが充電される。負荷の電流は先ほどとは逆向きに流れる。

回路にはダイオードが4個使われているが、これは恐らくスイッチの切り替え時や負荷から生じるスパイク波などの影響で逆向きに電流が流れるのを阻止するために使われていると思われる。ゲルマニウムのダイオードが推奨されているのだが、入手困難なので今回はショットキーバリアダイオードを使ってみることにした。

今回設計した回路図は、ネット上から入手した回路図(下の画像)などを参考にした。
この図と大きく異なるのが、下部にある1000uF 100Vコンデンサーと負荷(Load)用の整流ダイオード部分である。

まず、1000uFのコンデンサーがついていることはバッテリーから負荷へ供給できる電荷量が制限されてしまうということになる。
スイッチの切替周波数が十分に高いなら問題ないかもしれないが、5Hz,10Hzといった低周波の場合はほとんど電流が流れないことになる。今回作ろうとしているものはスイッチの定格から低周波で動かす予定なのでこのコンデンサーは無しとした。
その代わりに、バッテリーの+側にヒューズを入れて過電流が流れて発火しないようにした。

それから、負荷を一般商用100Vの電球にしようと思うので整流回路は不要にした。その代わり、昇圧トランスを入れることにした。±12Vの交流出力を100Vにする。
テスラスイッチの負荷は、誘導性のものが良いらしいのでその点を考慮した。どのフリーエネルギー装置にも共通するらしいが、抵抗負荷では良い結果が得られないという話もあるので負荷と言えども注意が必要。
トランスの容量は一応負荷電流から決めた。その負荷電流はスイッチの定格から決まる。スイッチの定格最大電流20Aなので、1/2 * 24V * 20A = 240VA が必要な容量となる。ただし、スイッチはピーク電流が70Aであるため、余裕をみて600VAとしている。
この負荷装置には一つだけ懸念材料がある。スイッチの切替周波数が低いのでトランスが十分に機能しない可能性が高い。本当は50〜60Hzあたりで切替を行いたいところ。実験で確認していこうと思う。
色々と考えてこうしたのだが案外自動車用の12V用ランプを使った方が簡単で良かったかもしれない。

使用するバッテリーは、バイク用の小型のものを4個使う予定。

それから、制御回路が停止している時は、スイッチが設計した回路図通りの位置になるようにした。こうしておくと左右どちらの側も充電モードの12V状態になって釣り合っているので、バッテリーの電圧に大きなばらつきがない限り負荷への電流供給はほぼゼロになる。


2019年11月6日水曜日

テスラ スイッチの制御部を試作

ソレノイドをON/OFFするための電子回路を組んでみた。

下の画像はソレノイドのドライバ。

データシートからソレノイドの抵抗が17Ω。これに10.9Vがかかるようにする。この時の電流が約641mAになる。電源電圧の12Vのうち1.1V分を引き受ける抵抗は、計算では1.7Ωだが抵抗の組み合わせの都合から1.8Ωとした。抵抗の消費電力は0.733W。

ソレノイドの逆起電力を打ち消すためにフライホイールダイオードを挿入。手持ちの高速整流ダイオードPS2010Rを使った。本当はファストリカバリーダイオードの方がいいのだが、今回は低周波なので問題ないはず。定格は1000V2Aで、耐圧はここまでいらないが641mAの2倍以上の容量が欲しかったのでこれにした。

トランジスタは手持ちの2SC2120を使った。コレクタ電流は800mAまで流せるのでギリギリ大丈夫だろう。hfeを100として計算し、ベース電流は6mA、ベース側の抵抗は2kΩとした。

次の画像は発信器。
タイマーICの555を使った簡単なもの。出力波形のDuty比は約50%で、周波数は二つのジャンパー設定で5Hz, 10Hz, 50Hz, 100Hzの切り替えができるようにした。

正直なところ、テスラ スイッチの切り替え周期が不明だったため一番困った。おそらく実験をして最適な周波数を探すものなんだと思う。
ある資料では100Hz以上は危険などという記述があったので、それを一つの目安にした。
それと、基本スイッチの許容操作頻度があり、機械的240回/min、電気的20回/minとなっている。電気的の方はかなり低い。機械的には4Hzまで、電気的には0.333Hzまでということだろうなぁ。スイッチの接点がチャタリングを起こすはずなのでこのような数字になっているということだろうな。この点はかなり悩ましいが、実験で確認していきたい。

ソレノイドスイッチも通電から動作完了までの応答時間というものが存在する。データシートにはかかれていなかったが、10〜20msぐらいだろうか。もしも20msだとすると、50Hz以上ではスイッチがONになる機会が全くないという話になる。

以上の考察を加えると、5Hzの実験が精一杯で、10Hzでスイッチがどこまでもつかなというレベルになりそう。50Hz以上はスイッチがONにならないだろう。

もしも50Hz以上にするなら、モーターで回転させるブラシスイッチにするしかない。しかしそこまで切り替えを頻繁に行うべきなのかすごく疑わしい。

今は簡単な方法での実験を優先しているので、このまま進めていく。

ブレッドボード上で回路を組み立てて、スイッチユニットを動かしてみた。
こちらの画像の上がその回路で、下が出力波形をオシロスコープでみたもの。

オシロスコープの中の上の波形が2SC2120コレクタ電圧で下が555の出力波形。周波数は4.3Hzだった。スイッチは問題なく動いていた。
その動画はこちら。


2019年11月5日火曜日

テスラ スイッチのスイッチユニット一つを作ってみた

テスラ スイッチを製作するに当たり、基本的なパーツを選定した。

スイッチは、オムロンの高容量形基本スイッチA-20Gシリーズにしてみる。
これをタカハ機工のプッシュソレノイドCB1029でON/OFFさせることにする。
回転式の切り替え器も検討してみたが、製作の容易さや費用面を考えてスイッチ+ソレノイドになった。

スイッチA-20Gの定格は20Aあるので、12Vx20A=240VA程度の負荷まで使える。

スイッチを決めた後、ピンを押せるソレノイドを選択。
この2つを1つのユニットにしたのがこの画像。
ネズミ色のパーツは3Dプリンターで作成。レバー付きのスイッチを買っておけばよかったのだが、ピンタイプを購入したのでバーを間に入れてテコの原理でスイッチを押している。

電源電圧はバッテリーから供給することを考えて12Vにした。
ただし、このソレノイドは12Vでは連続動作できず、1周期のON時間は40%となっていた。
少なくともDuty比50%、つまりONとOFFが同じ時間長さで交互にできなければならない。
データシートから、10.9V以下であればDuty比50%動作が可能と分かった。ソレノイドには抵抗を直列に入れて印加電圧を下げることにした。

ソレノイドの印加電圧を下げると吸引力が低下する。それでもスイッチが押せるかどうか検証しなければならない。
この点については、組み上げてから動作テストを実施し、問題ないことを確認した。


2019年10月3日木曜日

FPGAマイニングをやってみて

ここまでVivadoの勉強をしたりして随分遠回りしてしまった。
本来の目的の一つ、PYNQ-Z1ボードを使ったマイニングに取り掛かる。


FPGAのソースコードは、ここからリンクを辿りGithubへ行きGETする。

Vivadoで新しいプロジェクトを作成して、自作IPを作る。そしてソースファイルを追加したり、修正したりしてIPを完成させる。
次にブロックデザインに自作したIPを追加してコネクションする。この時、自作IPのクロックは、「クロックウィザード」を経由して供給。こうしないとIPのクロックとLPのクロックが合わなくてエラーになるので。
Generate Output Product、Create HDL Wrapperを実行して、最後にGenerate Bitstream、Export HardwareでFPGAのHWが完成。Lanch SDKして、プロジェクトを作る。

このあと、Linuxでの作業に入る。上記のSDKをフォルダー丸ごとSCP。
そしてVivadoの練習でやったように、VirtualBoxでpetalinux-createしてプロジェクトを作成。
petalinux-config、petalinux-build、petalinux-packageと続く。
出来上がったBOOT.BINとimage.ubをSDカードのMSDOSパーティッション側に書き込む。これでFPGAにマイニング回路が組み込まれるようになる。

なお、練習ではrootfsのビルドからSDへの書き込みまでやっているが、この作業は不要。
petalinux自体がbusyboxをベースにしているものらしく、コマンドが貧弱すぎて使えない。代わりに一番最初のPYNQ-Z1動作確認に使ったisoイメージの中の物を使う。これはubuntuが入っていて、Linuxが普通に使える。
したがってext4パーティッション側のみ、isoイメージのrootfsを書き込む。(実際にはisoイメージを書き込むと、SDが全て書き換えられてしまう。だから、もう一度上記のVirtualBoxで作ったBOOT.BINとimage.ubを書き込むこととなった。)
ブートがbusyboxベースのLinuxでツールなどの入っているrootfsがubuntuなので心配にもなったが、問題なかった。
この記事が参考になった)

最後にSDカードでPYNQ-Z1を起動し、ここからマイニングソフトを取得しREADMEに書かれているようにビルドする。

これでビットコイン専用のFPGAマイニングマシンが完成。


さあ、マイニングを始めるぞ!!とWalletやプールマイニングの準備をするのだが、、、なんと、すでに旬な時期は過ぎていたようで、プールマイニングでビットコインが見当たらない。なんてことだろう。

すでにビットコインは8割以上採掘済みだし、ASICマイニングの圧倒的パワーに押されて見向きもされなくなったということのようだ。

他の仮想通貨をマイニングするとなると、本腰を入れてVerilogでコーディングしなければならない。しかし、今はそんな時間的余裕がない。

ひとまずFPGAはここまでにして、テスラ スイッチの方に取り掛かってみたいと思う。
電気代がタダなら、GPUマイニングが可能になるのでまだまだ諦めずに頑張ってみる。

今回、FPGAマイニングとはどういうものなのかについて、とても勉強になったし、この貴重な情報ソース・貴重な体験を与えてくださったBOSUKEさんには感謝です。

2019年9月28日土曜日

PetaLinux(3)

今回でこの学習シリーズは終わり。




この回は、ZYBOのボードファイルの定義ミスによってLANが使えなかったという記事。PYNQ-Z1ボードではこの事象はなかったのでほとんどスルー。




この回の記事は、TCF機能を使ってLAN経由でボードのデバッグを行う方法だった。これは参考になった。

Windows側のSDKツールでプロジェクトを作成する前に、petalinux側でsysrootをビルドしておき、それをWindows側へ持ってくる必要があった。この点の記述がなかったので調べたりして分かるまでに時間がかかった。
まず、以下のコマンドを実行する

petalinux-build -s
petalinux-package --sysroot
そして以下のように出来上がったファイルをzip化し、Windows側へ持ってくる必要があった。
zip -r sysroot.zip  work/peta//images/linux/sdk/sysroots/cortexa9t2hf-neon-xilinx-linux-gnueabi
SDKのプロジェクト作成時に、zipを展開したフォルダーsysrootを追加指定する。

これはLinuxを知っていれば分かることなのでスキップ。

またPSの記事なのでパス。

これもPSの記事。しかも私が最終的にやりたいFPGAマイニングではデバイスドライバは必要ないのでこれもパス。

この記事も上記と同様の理由でパス。
「IoT化」は面白そうなので、別な機会があればやってみたい。



以上、最後は記事を読んで終わりだった。
そもそもマイニングが目的で始めた学習だったので必要のない部分はパスでも問題なし。(笑)

ということで次はFPGAマイニングボードの構築にかかるぞ。

2019年9月8日日曜日

PetaLinux(2)

VirutualBoxに不慣れなのと、petalinuxツールの仕様が変わってきているのか、説明通りになかなか進めないでモタついている。

■「ZYBO(Zynq)初心者ガイド」の9回目:Linuxカーネルを少しカスタマイズする。

ここでVirtualBoxからUSBを使えるようにした。

ポイントは、SDカードをWindows本体に差し込むとWindowsが自動的にドライブとしてアクセスできるようにしてしまうのだが、この状態だとVirtualBox側からUSBにアクセスできない。
だから、WindowsのエクスプローラーからSDカードを取り出した状態にしておいて、SDカードは取り出さずにVirtualBoxのUSBアイコンからUSB機器のリストを出して対象を選択する。
赤い矢印のところのUSBアイコンを選択

リストからSDカードを選択
これが分かるまでに少し苦労した。

この後、
> sudo fdisk -l
とすると、SDカードのドライブレターが分かる。
 /dev/sdb1  FAT32
 /dev/sdb2  ext4
そして、マウントする
> sudo mount -t msdos /dev/sdb1 /media/usb
> sudo mount -t ext4 /dev/sdb2 /mnt
マウントしたSDカードにツールでビルドしたイメージファイルをコピーする。
> cd ~/work/peta/SimplePS/
> sudo cp images/linux/BOOT.BIN /media/usb/
> sudo cp images/linux/image.ub /media/usb/
> sudo dd if=images/linux/rootfs.ext4 of=/dev/sdb2


■「ZYBO(Zynq)初心者ガイド」の10回目:Linuxのrootfsをカスタマイズする / PythonでHello World

PYNQボード上のPetaLinuxで python と gdb を利用できるようにするのだが、説明通りだとなぜか結果が異なる。ツールの使い方が微妙に変わったのかもしれない。

VirtualBox上のubuntuで
> petalinux-config -c rootfs
でpythonとgdbのライブラリを追加する。このあとビルド。
> petalinux-build
単純にこうした方が良いようだ。「petalinux -x package」を実行しただけではイメージファイルが更新されなかったし、当然pythonも動かない。
それから、rootfsの設定を変えているので、イメージファイルもrootfs.ext4のサイズが65MBから101MBにアップしていたのは納得がいく。この点が記事の記述と異なった。私のやっていることが、何か間違っているのかもしれない。
しかし、これでpythonが動いたのでこれで良しとしておこう。


■「ZYBO(Zynq)初心者ガイド」の11回目:LinuxユーザアプリケーションでLチカ

「3回目:PSのGPIOでLチカ」でも書いたが、PYNQ-Z1ボードはPSから操作できるLEDが割り当てられていないので、ここでも記事の前半部分はスキップ。

後半部分のPLからLチカはできた。


■「ZYBO(Zynq)初心者ガイド」の12回目:LinuxカーネルモジュールでLチカ

このカーネルモジュールは、PSのGPIOでLチカと同じようなのでスキップ。


あと、残り6回分。予定より時間がかかっているので少し頑張らないと。

2019年8月25日日曜日

VirtualBoxでpetalinuxツールとビルド

前回の続き。今回は「ZYBO(Zynq)初心者ガイド」の8回目になる。

まずは、Windows10ホストにVirtualBoxをインストール。それから、VirtualBox上にubuntuを構築する。

VirtualBoxは今回初めて使ったので、ちょっと手間取ってしまった。
作業の前にきちんとXilinxの資料を読めばよかった。メモリーやディスクの推奨サイズが書いてあったのに見落としていたため、ツールのインストールができなかったとか。

必要なLinux環境は、メモリー4GB以上、ストレージ100GB以上なので、作成するVirtualMachineはそのように設定する。VirtualMachine上でLinuxをインストールする際にはサイズを圧迫しないようにGUIなしコンソールのインストーラーを実行した。

次に、Windows10ホストとVirtualMachine間でファイルのやり取りができるようにしなければならない。方法は2つあり、ひとつはSCPによるファイル転送、そしてVirtualBoxのShared foldersを利用する方法。
はじめは、Shared foldersを試してみたのだが、共有するためにVBoxGuestAdditionsをLinux側に追加で実行する必要があった。しかし、なぜか共有したフィアルの持ち主やパーミッションを変更できず、実行できなかった。
この方法はあきらめて、SCPの方法に切り替えた。すると今度はWindows10ホストとubuntu間でネットワークがつながらない。これは、ubuntu側にSSH、Windows側にSCPソフトをインストール。そしてNetworkのデフォルト設定がNATだったのをBridgeに切り替えることでつながった。
Network設定をBridgeに切り替えたところ。

ubuntuに不足しているパッケージを追加。
このあと、あらかじめDLしておいたpetalinux-v2019.1-final-installer.runをubuntu側じへSCPで転送し実行。

ここまで何度かTryAndErrorを繰り返して、ようやくたどり着いた。

VivadoでPSだけのハードウェアを作成してバイナリーを作成。このあと、SDKでプロジェクトを作成して保存。
SCPで、project_6.sdkフォルダーを丸ごとubuntu側に転送。
Xilinxの資料にあるように、petalinuxツールでイメージファイルを作成する。
作成できたイメージファイル(BOOT.BINとimage.ub)をSCPでWindowsへ転送。
FAT32フォーマット済みSDカードにコピーして、PYNQ-Z1にSDをセット。
PYNQ-Z1をSDブートにピン設定して電源ON、TeraTermのシリアル接続で起動を確認。
PYNQ-Z1が立ち上がったら、ID/PW=root/rootでログイン。

ようやく「Linux起動」ができた!
今日はここまで。

2019年8月18日日曜日

Xilinx 開発ツール Vivado Design Suite

Xilinx社のFPGA開発ツールを触るのは約10年ぶりか。随分と様変わりしている。


Vivadoを触るのは初めてなので、まずは学習から始めなくては。
ライセンスは持ってないので、無料のお試しでスタート。期間は30日。

学習には「ZYBO(Zynq)初心者ガイド」を使った。とてもよくまとまっていると思う。

このサイトを利用する際に注意すべき点は、ボードが異なるということ。ZYBOというボードは、ZYNQ-7020を搭載しているという点では同じだが、周辺の回路がPYNQ-Z1とは異なる。

PYNQ-Z1は、ZYBOと同じDigilentから販売されている。

VivadoのProjectを作成する際に、ボードを選択するのだが、あらかじめボードリストを追加しておく必要がある。Digilentのサイトからボードリストが取得できるのだが、このリストの中にはPYNQ-Z1が入ってない!?

もう少し調査したところ、実はPYNQ-Z1は、DigilentのArty-Z7-20と電源スイッチの有無が異なるぐらいでほとんどコンパチだということがわかった。
Vivadoで追加した「Arty Z7-20」を選択中。

これで、初心者ガイドの「1回目:開発環境の準備」と「2回目:HelloWorldプロジェクト」はできた。

次の「3回目:PSのGPIOでLチカ」だが、これはPYNQにはPS側のLEDが無いためスキップ。

この後、「7回目:ブートイメージを作る」ところまでをPYNQ-Z1で動作確認ができた。

今日はここまで。
(この後は、Linuxが続く。)

2019年8月16日金曜日

テスラ スイッチ

マイニング用のFPGAボードを作りながら、フリーエネルギー装置はどうしようかと考える。
この前の記事にも書いたが、マイニングをやるからには、電源もなんとかしたい。しかし、今実験中のものはどれも時間がかかり過ぎる。

もう一度、すでに知っている装置のうちから、短期間で確実に作れそうなものがないか考えてみた。その中から、ひとつ気が付いた。
そうだ!「テスラ スイッチ」だ!と。
これなら、必要なパーツも少なく、入手可能なもので作れそうである。
Tesla Switchの回路。バッテリー4個とスイッチ、ダイオード、コンデンサーから構成される。


"Tesla switch"で調べた結果から:
a) フリーエネルギー技術開発の特徴と種々相
b) ドラード博士の1980年製カローラはデロリアンだった!?:「フリーエネルギーヒューズボックス」搭載!

a)は貴重な日本語による資料提供をして下さっているサイト。感謝!
文中の図で間違いなど指摘を受けているようだが、フリーエネルギー関連のソースが間違っているなんてことはよくあること。それに気が付けるかどうかも技量でしょうか。
自分なりに疑問に思う点がいくつかあるが、結局のところ実験してみるしかない。
例えば、スイッチ周期が100Hzがベストで800Hz以上は危険というのはスイッチの構造上の問題ではないだろうかとか、出力側になぜコンデンサーを入れているのだろうかなどなど。

b)は、以前ここのBlogで紹介したテスラ本の著者のサイト。
この記事の中でドラード博士が手に持っている振動子と呼ばれるスイッチの写真とかすごく参考になる。スイッチは、モーターで回転させるスイッチでなくても良くて、電磁石でスイッチをON/OFFする方法もありだと教えてくれる。

自分は常々ソリッドステートは使わない方が良いとの考えだ。それは、非常にデリケートな半導体を保護するための回路が、COPの足かせになっているのではないかと思うから。一般的に電子回路ではノイズやスパイク波などを出来るだけ生じさせないようにする。しかし、フリーエネルギーの源は、このノイズやスパイク波の中にこそあるのではないだろうか。
従ってTesla switchの資料に必ず出てくるBediniさんの考えたような電子回路ではなく、まずはアナログなスイッチで実験してみたい。

3DプリンターのABS対応

3DプリンターのフィラメントはこれまでPLAばかり使ってきたのだが、ちょうどPLAフィラメントが終わりに近づいたので、ABSに切り替えてみることにした。

プラスチック素材としてのPLAは、天然由来なので安心感があり、比較的使いやすい素材だったので使い続けていた。しかし、プラスチックとしては硬くてもろいため、加工性が悪くて使いづらいと感じ始めていた。
一方、ABSはPLAよりも加工性が高い。一般で売られている沢山のプラスチック製品に利用されていることからもプラスチック素材としての利用しやすさは明らか。

ABSフィラメントのシルバーを購入。

3Dプリンターでは、PLAよりも温度を高く設定する必要がある。
ノズル部は240度前後、ヒーテッドベッド部は100度前後だ。
それから、適切に温度管理をしないと造形物が剥がれたり割れたりするようだ。
そういうことから、3Dプリンター全体をカバーで覆うことにした。

3Dプリンターにカバーをつけた状態。

ノズルやベッドの温度は、スライサーソフト側で設定する。
普段使っているKisslicerに新しいマテリアルとしてABSを追加。
Wizardを使って追加しようとしたところ、ABSのデフォルト登録があり、その中で温度がノズル:235度とベッド:93度に設定されていた。そのまま利用。

しばらくこれで様子をみてみよう。

PYNQ-Z1 Getting StartとJupyter Notebook

まずは、入手したPYNQ-Z1ボードを動くようにしてみる。

ググったら、以下のような記事を見つけた。

PYNQ-Z1で始めるDeep Learning on FPGA入門(その1:購入からJupyter NotebookでLチカまで)

早速、この記事を参考に作業開始。

1)microSDカード16GBを用意。
2)PYNQ公式サイトからimageファイルをDL
3)同公式サイトの「PYNQ getting started guide」のリンクから、Windows10マシンからimageを書き込む方法を探し出す。そしてdiskimagerというソフトを使ってSDカードにimageを書き込んだ。
4)「PYNQ Setup Guide」の通りにボードの設定を行って、USBから電源供給。PowerをON。
5)ボード状のLEDが点灯し、正常に起動。
6)Windows10のネットワーク設定を開き、LANのIPアドレスを一時的に192.168.2.1/255.255.255.0 に変更。
7)PYNQ-Z1をLANに接続する。
8)Windows10でブラウザを立ち上げて、http://192.168.2.99:9090/を開く。すると、Jupyter Notebookページが表示される。
9)パスワードは、"xilinx"
10)Jupyter Notebookを使って、「Lチカ」プログラムを書き込んで実行する。

と割と簡単にLEDの点灯まで行くことができた。

このままだと、Windows10の固定IPがいつもと異なっていためネットに繋がらない。それは困るので、Windows10にWifi接続を追加。インターネットはWifi経由でアクセスできるようにした。

今回初めてJupyter Notebookを触ったのだが、これはあらかじめ用意されたライブラリを使ってpythonから簡単にボードをコントロールできますよ、という程度のおもちゃみたいなものだと知った。これではラズパイでできることと同じで、FPGAの柔軟性の高いロジック回路作りの面白さがほとんど味わえない。まあ、今後の展開に期待するとして。。。

私が目指している目標は、マイニングなのでJupyter Notebookはこの程度で終了。

やはりFPGAにHDLを書き込んでしっかりと使いたい向きには、Xilinxの開発ツールを使わなければならないようだ。

2019年8月12日月曜日

MacBookPro 液晶ディスプレイの無償修理に出してみたら

2015年12月に購入した MacBook Pro 13inch Retina が、液晶ディスプレイの表面コーティングがどんどん剥がれてきて、画面をのぞき込むたびに気になっていた。

ネットで同じようなことで悩んでいるMacユーザーが、無償で修理したとの情報(「MacBook proの液晶コーティング剥がれ無償修理したよ!Appleの保証期間切れでも料金無料で交換可能」)を見つけてあった。購入から4年が近づいてきたのでこのお盆休みの間に交換しておくことにした。

先週土曜日にApple Supportに電話連絡をとり、月曜日の夕方にヤマトの集荷でMacBookを渡した。

翌日(火曜日)の夜、サポートから連絡を欲しいとのメールが届いたので、その次の日(水曜日)に電話をした。
メールの要件を確認したところ、バッテリーの膨張が見つかったので交換しましょうかということだった。金額を聞くと19,800円(税抜き)とのこと。少し悩んだが、このタイミングで交換した方が良いと判断して交換してもらうことにした。

その週の金曜日に宅配で届いていたのだが、不在だったため、翌日(土曜日)に再配達してもらった。

丁寧に梱包されて帰ってきた MacBookPro。

いままで液晶保護フィルムをつけていなかったが、今回は反省して Amazon でフィルムを購入しておいた。
 
MacBook Proの蓋にあたる液晶ディスプレイの部分が新品に交換されていた。そこへフィルムを張り付けた。画面が見違えるようにきれいになった。

それと、バッテリーを交換するとキーボードも一緒に交換するらしい。それで、MacBook Proがほとんど新品同様にレストアされたのでした。

液晶ディスプレイだけを無償で交換修理しようとしたけれど、バッテリー交換が増えてしまったのは、Appleにしてやられた感もあるが、新品同様のこの姿を見たら良い仕事をしてくれたなと、納得してしまった。

しばらくはこのMacBook Proを手放せなくなってしまったかも。

2019年8月11日日曜日

FPGAマイニング

マイニングは電気代がかかるそうなので、ならば、専用チップの方がエネルギー効率が良いと考える人も居たようで、ASICという専用ICチップを作り、それを使うこともやっているそうだ。

このASICマイニングは相当に計算が早くパフォーマンスが良いそうで、PC+GPUでは太刀打ちできないとか。
しかしASICにも弱点、死角があって、一部のコインしか対応できないそうである。それにASICチップを開発するだけで数億円がかかるとも言われるため全てのコインは網羅できない。だから資金がない者は簡単に手が出せる方法ではない。

FPGAマイニングは、GPUマイニングとASICマイニングの中間的存在。GPUよりも計算が早くなり、しかも電気代が安くなる。ASICと計算競争では負けるが、柔軟性が与えられるために対応できるコインが増える。新しいコインへの対応は、GPUよりも敷居が高い。FPGAを使うためにはゲート回路設計ができなくてはならず、HDL言語を知る必要があるという欠点がある。これは一般人にはほとんど手が出せない。
スタートが出遅れた私のようなものには、このFPGAマイニングがちょうど良い方法になりそうだ。

早速FPGAマイニングを調べてみた。
マイニングマシンは国内で2〜3社が販売している程度。おそらく1台数十万円はするだろう。ちょっと荷が重いのでパス。

次に、技術書典の「FPGA×仮想通貨」という出版物を発見したので、早速購入して読んでみた。
これは挑戦してみる価値がありそうだと思った。まず、FPGAボードに使うPYNQ-Z1は秋月電子で販売されているので、3万円程度の予算で始められそうでFPGAマイニングを体験するにはちょうど良いと判断、早速購入した。



マイニングの電気代とフリーエネルギー

仮想通貨といえば、マイニング。コインを採掘すれば、そのコインは自分のものになる、、なんてゲームのヴァーチャル世界でありそうなことが、現実となった。

多くの人が、マイニングというコンピュータの計算を行うようになった。それこそ現代版のゴールドラッシュ。ビットコインの価格急騰と相まって、一攫千金を狙う者が急増した。

マイニングについて、その詳しいことは別のサイトで調べて頂き、ここでは何を考えているのかを述べる。

マイニングは、それを実行するための計算プログラムが存在し、実行するためにPCを使う。PCにGPUボードを何枚も載せてやると計算速度が早くなる。しかし、このGPUは電力消費と発熱が激しくて、マイニングで利益が出るか出ないかは、電気代が大きな足かせになる。

マイナーさん達は、電気代の安いところや涼しいところを探したりしているそうである。
日本国内、それこそ都内などはマイニングを実行するには適さないのだ。

しかし、フリーエネルギーがあれば、こういった事態を激変できそうである。つまり、電気代を気にすることなく、それこそ都内でマイニングができる、ということになる。

つまりフリーエネルギーとマイニングはすごく相性が良いのではないだろうか。

こういうところから、案外フリーエネルギーがどんどん受け入れられて、普及するのではないだろうかと思ったりする。なにせ、マイナーさん達は、賢い。フリーエネルギーは存在しない、フリーエネルギーは嘘だ、詐欺だと声を大きく発言している既得権益の回し者など気にすることなく、実利の有無をしっかりと見極めてくれるだろうから。

今後の動向に期待したい。

2019年8月10日土曜日

仮想通貨

仮想通貨について、ようやく興味がでてきたので資料を集めだしたところ。


仮想通貨の良いところは、通貨発行量が一定で、人為的にコントロールができないところにあるという点かな。

Facebookの「リブラ」の登場は、かなりの衝撃があったらしくトランプ大統領ですら無視できないでツイートしているようだが。まあ個人的には、リブラはFacebook社がコントロール可能な仮想通貨なので上記の良い点がないので純粋さに欠けると思っている。
しかし、これまでの国が発行する通貨が絶対ではなくなってしまう訳だから、相当なインパクトがある。

仮想通貨の今後が楽しみ。

2019年5月25日土曜日

テスラの発明は直流電源を使っていない疑惑

テスラ本を読んでいて感じたこと。

その本文中に紹介されている装置は、全て交流電源を用いることを前提としている。このことから、テスラは、高周波高電圧交流に大変興味を示していることがよくわかる。そして、高周波高電圧交流を作るのに、交流発電機を利用することなどが紹介されている。

一方で、巷に出ているテスラ関連の情報は、装置の電源が直流を使っているものばかりが目立つ。もっとも有名なテスラコイルも高電圧ではあるが直流電源なのだ。テスラは本当にこんな回路で実験していたのだろうかと疑問が出てきた。

例えば、分裂放電コイルの説明では、電源は交流発電機を使うと述べている。挿絵の回路図もそのようになっている。
私もコイルを使うのだから、交流を利用するのはすごく自然な発想だと思う。わざわざ整流して直流にしてから高周波高電圧交流にするよりも、低周波交流から高周波交流にすることが可能ならその方がシンプルで合理的だ。そして、テスラほどの人ならそのようにするだろう。

そんなことを考えていたら、これはテスラの発明ですと、その回路に直流電源を使っていたとしたら、どうだろうか?
「ちょっと待てよ。これは本当にテスラの発明なのか?」と疑う方が良さそうだ。

2019年5月19日日曜日

ピジョン起電機

ピジョン起電機を作った。

これはピジョン起電機を完全に再現したものではなく、ディスクを1枚にして誘導子の電源を出力から独立させたタイプ。
ウィムズハースト起電機は、2枚のディスクを使って対向円板のセクターを誘導させているが、ピジョン起電機は、固定誘導子を用いている点が異なる。今回はその点を応用しただけで、ピジョンの持つ電荷のリークを抑える仕組みはまったく使っていない。

集電子、誘電子、中和子は下の画像のような配置となっている。
以前作成したディロッド起電機に近い構成となっている。唯一異なるのが、誘電子の電源を集電子から得るのではなく、誘電子専用に集電子を設けている点だ。
これは、ディロッドよりも優れている。集電子には色々な負荷がつけられるので、電位の変動が大きい。ディロッドの場合、電位が下がると誘電能力も低下するので効率が大きく下がる。しかし、ピジョンの場合は、誘電子と専用の集電子が独立しているので、負荷変動が起きても起電能力は低下しない。

そもそもなぜピジョン起電機を作ったのか。
それはテスタティカ装置がピジョンを発展させたものだとの記述があったからである。どのような原理で動作しているのかを確認しておきたかった。
そう言う理由が背景にあり、さらにこの装置はあちらこちらに真鍮メッシュを貼り付けてある。
通常はアルミ箔を使うところをメッシュにすると、電荷の空気中への離散が大きくて効率が悪いのではと思ったのだが、それほど問題はないように見える。

前に紹介したテスラ本の中で、テスラは高電圧・高周波において空気は導体となると述べている。現代の無線工学でも、浮遊容量と言うものが存在することを認めているが、その先を見越した発言だと受け止めている。
そして、このピジョン起電機で、スパークギャップを持つ負荷をつけ、それが発火したときに、回路中の電流は大きく揺れ動き高周波振動をする。その瞬間にこのメッシュ電極が作動し、空気中のエネルギーを吸い込むのではなかろうか。
そんなことを考えながら作った。

結果、手で回した程度でも発電しており、最高電圧や電流量はディロッドに多少劣るものの、それほど悪くないと言うのが個人的な感想。

それから、ディロッド起電機は電荷を持つロッドが集電子との間で反発する静電力が強く働くので装置の電位が高くなると極端に回転が重くなると言う欠点がある。
このピジョン起電機は多少反発を生じさせているようであるが軽微だ。これは、アクリル板を配置して、近づいてくるセクターの持つ電荷と反対の電荷がアクリル板の表面に現れるようにし、引力が生じるようにしたのが良かったのかも。

今回、電極の摩擦抵抗を小さくするために、導電性ゴムではなくアルミ箔で尖った三角形のものを作り、出来るだけセンターシャフト付近に配置した。かなり抵抗は少ないのだが、反面接触不良がよく起きる。
セクターのあるタイプは、そのセクターの電極面に接触させないと集電ができない。金属から電荷を取得するには接触させなければならない原則がある。それを改善するには、セクターの無いタイプでやるしかない、と感じた。

動画は、起電機を手で回転させて、ネオンランプを点灯させるもの。
ついでに、ライデン瓶の有無とその効果がわかるようにした。
ライデン瓶の外側の極同士を鎖でつないだら、双方のライデン瓶の相対電位が固定されるために、たくさんの電荷が蓄えられるようになる。そして出力電流が増え、ネオンランプの点灯が明るくなり、スパークギャップの閃光も見えるようになる。

一方、鎖がないときはライデン瓶の外側は空気との間で浮遊しているだけなので、電荷を蓄える容量が小さい。

実験をしていくことで、こういった知見が見出されて蓄積されていくのだろう。

虹、環水平アーク

5月5日のお昼頃、八王子に現れた神々の祝福。




薄く雲がかかっていますが、それが羽衣のようでもあり、幻想的な感じがしてすごく良い。

ゴールデンウィーク中に日本各地で見られたようなので、日本の国が神々に守られていて、数年単位でしばらくは良い方向に進むであろうことを告げられているのでしょう。


2019年3月21日木曜日

ニコラ・テスラの「完全技術」解説書

この本を読んで、ニコラ・テスラの考えていたことが少し理解できてきたように思う。


翻訳・解説して下さった、井口和基先生にはとても感謝です。

特に、最後の解説がとても良く、テスラのやっていることがズバリわかる。

最初の方を読むと、当時はまだ、ホルツ装置やウィムズハースト装置が使われている時代だったのだなと言うことや、それら静電起電機の作り出すスパークをテスラの実験と比較しているのだなとか、そう言う状況が分かってくる。現代の電子回路とは全く世界が違う。つまり、原点が違うので、現代の科学に慣れてしまっていると思わぬところで大切なことを見逃してしまう可能性がある。そう言うことを教えてくれる。

例えば、テスラコイルを作るのに、電子回路を駆使した方が良いと言う発想からアレンジしてしまった装置では、同じ現象が得られない可能性が出てくると言うことなど。

2年ほど前に、静電気の実験をいくつかやってきたが、これも決して無駄ではなかったと個人的に思った。

本物のテスラコイルだとか、スタインメッツのテスラコイルのことも書かれているので、機会があれば、実験してみたいと思う。