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2021年2月8日月曜日

ヘリカルコイルの特性

ヒューレットパッカード社製 ネットワークアナライザE-5100Aを使って調べてみた。

この装置の周波数帯域は10kHz~300MHzまでとなる。


測定対象のヘリカルコイルは、巻き線の長さが一層目と二層目を合わせて205[m]程度。そのワイヤー長さからλ/4となる周波数は380kHz前後。だから頭の中の設計では1MHz以下で利用することを考えている。

よって数MHz以上の特性は、何かの参考になればと思ってとっておくことにした。


1.ワイヤーを1本にした場合

ア)定在波比

コイルはVoltexの電場・磁場を作るためのものと考えているので、まずは上記の2例を接続方法として取り上げてみた。

これは定在波比の測定だから、ゲインが低いほどコイルで多くの電力が消費されているので良い結果ということになる。ここでは被測定物のコイルはアンテナと見立てていることになる。

赤い矢印の巻き線が一層目であり、矢印の方向、トロイダル対して左回りとなる向きを正としている。11A-Bと12A-Bは同じ束として巻いている。
青い矢印の巻き線が二層目であり、矢印の方向は、上記の赤と同じ正の向きではあるが、ねじれがトロイダルの内側から外に向かうため、赤とは各所でクロスする。21A-Bと22A-Bは同じ束。
回路図(a)は赤と青はどちらもトロイダルについて正の方向となるようにつなぐ。
回路図(b)は赤は(a)と同じ正だが、青は逆向き(トロイダルに右回りの向き)とした。

まずは、(a)のゲインと位相の関係


黄色い線がゲインで、青い線が位相。帯域は10kHz~300MHz。全体に右肩下がりとなっている。
こちらは、帯域5MHz以下について拡大したもの。

次は(b)。



帯域10kHz~300MHzの様子。ほとんど横ばいだが、230MHz付近で山がある。
こちらは帯域10MHz以下の様子。7.5MHzあたりに谷がある。

10kHz~300MHzの特性を見比べたらわかるように両者に大きな違いが現れた。

(a)はトロイダルに対して全て左回りとなるように接続しているのだが、1MHz付近で-0.27dBの谷があり、次に5MHz付近で-0.6dBまで下げている。そしてどんどん下げていき13MHz付近で-4.5dB。

(b)は一層目の巻き線が右回りで二層目の巻き線が左回りの接続。1.2MHz付近で-0.4dBの谷があり、少し上がった後に下げて6MHz付近で-1.7dB。さらに、7.5MHz付近で-3.3dB。

とはいえ1MHz以下では、どちらも利得はフラット、似たような特性だということが分かった。

イ)コイル特性

信号がコイルを通してどのように伝達されるかを見てみる。本当の順番なら定在波比よりもこちらが先になるのでしょうが。

(c)の回路

コイルのつなぎ方は上記(a)と同じでアナライザーのつなぎ方が異なる。RF OUT側と入力チャンネルAのライン間にコイルを挟み込み、両方のグランドを直結する。



結線の様子。
帯域300MHzまでの様子。
5MHz以下。
さらに200kHz以下。78.555kHzで谷があり位相が反転。

(d)の回路

帯域300MHzまで。
5MHz以下。193.671kHzで谷がある。
こちらはコイルの結線が無誘導巻き状態なので谷の位置が(c)よりも上にシフトしたのか?

(c)(d)ともに似たような特性。なぜ200kHz以下で谷が出来ているのか謎。







2021年1月29日金曜日

ヘリカルコイル(その2)

 

ようやくコイルが完成した。

特殊な形状なので時間がかかってしまった。

寸法とコアパーツの詳細は下図の通り。

この図面からワイヤーの必要な長さを求めるために、Excelシートで角度を10度ごと、36分割して計算した。

ワイヤーは、Φ0.6㎜(AWG23)を24芯の束にしたものを1層目が外側から内側に向けて巻き、2層目は内側から外側に巻いていく。各所で1層目と2層目がクロスするような感じになる。

1層目の1本分のワイヤー長がExcel計算で3795mm

これに束ねる際のねじり分4%程度増やし、端末処理分200㎜を加えて4200mmとする。

同様に2層目のExcel値が4014㎜で、もろもろ加えて4500mmとする。


一度に24本を束ねるのが大変そうだったので、6本束ねたものを4本作り、その6芯にしたワイヤー4本をまとめて24芯ワイヤーとした。

そのために、6本をねじっていくためのツールも作った。

小さい円筒状ホルダーを作り、そこに4.2mのワイヤーを巻き付けて、それを計6個用意する。

6個を回転する台の上に取り付けて、台を回しながらワイヤーを引っ張り出して6芯を作っていく。

同じ要領で6芯を4本つくる。最後に6芯4本をねじりながら24芯に仕上げる。

1層目、2層目の各24芯ワイヤーが出来たらコアに巻き付けていく。


解けやすいので、要所要所でインシュロックする。ウニのようにとげとげしいものが出来上がった。

そして、1層目の24本を2組に分けて、12本のワイヤーを1本ずつハンダでつなぎ、熱収縮チューブで保護していく。

同様に2層目も12本×2セットにする。

最後にワイヤーの端を8P ターミナルにつないで完成。(1枚目の画像)


このあとの実験でコイルの特徴を探っていきたい。


このコイルに期待していることが三つある。

ひとつは交流信号を与えると回転磁界が得られるのではないかということ。もうひとつはテスラ波(縦波)が生じるのではないかということ。そして三つ目は定在波による増幅作用。


Youtubeなどで中心に球状マグネットを置くとそのマグネットが高速回転する様子がアップされているのを見ることができる。これはコイルの周囲に回転磁界が作られているのだと見ている。コイル単独でもモーターの巻き線と同じような効果が得られるのはとてもシンプルだと思う。浮揚装置(スカウトシップ、UFO)のパワーコイルに使うなら、これほど好都合なものはないと思う。モーターなどで磁石を回転させる必要は無いのだから。


奇妙なコイル にあるようなカデューシャスコイルなどは、ワイヤーがクロスしている点が特徴。このワイヤーがクロスすることにより、お互いのワイヤーがつくる磁界同士がぶつかり合い、そこでテスラ波(ゼロ磁場や気とも呼ばれる)が生じる。これは磁界よりも一段階上の高次エネルギーに引き上げられているものと考えている。(火元素から風元素への引き上げ)。そしてこの高次エネルギーの働きが高効率などの良い影響をもたらしてくれるはず。

コイルがトロイダル状になっているので、ワイヤー上に生じた定在波と定在波の重なりあいが生じやすい。これはテスラコイルと似たような共振作用が生じやすい形だと考えている。

さて、単なる妄想に終わるかどうか。

2021年1月5日火曜日

ヘリカル巻きコイル(POE Vortex Coil)

 とても変わった巻き方のコイルを見つけたので試しに作ってみた。

タイトルには「ヘリカル巻きコイル」とつけてみたが、一般的かどうかわからない。

このコイルは「POE Vortex Coil」「Rodin Coil(ロダンコイル)」などと呼ばれているようだ。



Vortexとあるように、巻き線が渦巻き状になっているトロイダル型のコイル。


この写真では、巻き線をアースなどに使うIV1.6mmで作ってみたが、あくまでも雰囲気をつかむだけのもので、本当ならΦ0.6ミリのエナメル線などを24芯に束ねたものを巻いていくようである。

しかし、ヒーラーの方にはこの形のものがあるだけで効果を感じるらしく(?)、ヒーリングアイテムとしても販売されているようである。私にはエネルギーが上がるとか身体が熱くなるといったことは起きなかったのだが、見た目は何かしら惹きつけられるものがある。


以下の動画で作り方が紹介されている。


このコイルの作る磁場はかなり特殊なようで、Youtubeなどで色々な実験が紹介されているようだ。


自分の場合、このコイルに交流信号を入れたときに生じる磁場の渦巻きがどのようなものなのか探ってみたいなと考えている。そして、ひょっとしたら浮揚装置のパワーコイルに使えるのではないかなと。


まずは、3Dプリンターでワイヤーを巻き付ける特殊なコアを出力。7つのパーツをプリントしてセメダインスーパーXで止めた。

ひとつ目は、外径150ミリの大きさで挑戦。


ワイヤーを24本束ねたものをつくるのが結構面倒で、さらに巻き付けるときにワイヤーがゆるんで解けてくるのでインシュロックなどで固定していく。