結果は、何も得られなかった。
実験風景。
実験自体はいつもと同じように行ったのだが、等方性磁石による変化をみたかったので、マグネットなしの状態を比較のために観察した。
そして、結局のところ、磁石の有無による差は何も認められなかった。
その後、いろいろ考察したのだが、
1.フェライト磁石が当時のバリウムフェライト磁石とは別モノ。ゆえに結果が出ない。
FloydSweetさんは、図面に5000ガウスと記していることや、ある資料ではストロンチウムでは磁力が強すぎるため結果が出ないということを指摘されていたことから、磁石が重要なポイントであることがわかる。
ということは、FloydSweetさんは、たまたま使った磁石と作ったコイルのマッチングがベストだったというだけのこと。
2.フリーエネルギー関係の資料は、オカルト好きな人たちによっておかしな方向にバイアスがかかりやすくなっていて、バリウムフェライトが引き起こす特別な現象と考えてしまった。
入力コイルと出力コイルが90度の関係にあるからとても不思議に思ったりしたのだが、これまでの実験を通して理解したのは、決してトンデモなものをつくった訳ではなかったということ。
上記の1と関連するのだけれど、上下に配置した磁石がつくる磁束のカーテンが垂直に配置したExiterコイルの発生する磁力により、左右にゆらされて、その動きが水平に配置したPowerコイルに出てくるだけのことだと。
左右に揺らすExciterコイルがつくる磁力と周波数がバリウムフェライト磁石が作り出す磁束をうまく揺らすことに成功していて、揺れが重なりあって増幅されて大きなうねりとなるから出力に負性エネルギーが発生した。この揺れを誘い出すためにコイルなどの調整が相当難しかったのではないかと思う。
3.別な装置の資料から、アダムスモーターやPODなどと原理は同じと分かったこと。
失敗したから、別な資料をあさったりした訳だが(汗)、SQM/VTAは基本的には、コイルと磁石がつくる負性エネルギーとそこから派生して生じるBMF(逆起電力)をうまく取り出す装置たちと同類で、出力の取り出し方に工夫がされているということだと思う。
それと、SQM/VTAは30年前の装置。バリウムフェライト磁石と空芯コイルをつかって入力が9V動作周波数は50~60Hzで出力を得るものだった。
最近の研究や、傾向として、入力電圧は高い方が良いこと、周波数が高くなっていることが分かっている。使われるマグネット、強力なフェライトやネオジウムに変化してきている。そのほうが、装置として結果が出やすいということなのだ。
SQM/VTAは磁石を使っているところがテスラコイルと全く異なる。しかし、実現している手法は同じなのだと思う。
以上をまとめると、
今主流の異方性(ストロンチウム)フェライト磁石やより強力なネオジウムでも装置は作れるが、その際、入力は高電圧かつ高周波にすること、
といえそうだ。
これまでの経験を生かして、今後は独自で装置を考えていきたいと思う。
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