2021年10月8日金曜日

RFコイルの製作(目標共振周波数:27.12MHz)~一次コイル


 RFコイルというのが正しい呼び方なのか分からないが、普通のソレノイド型コイルの様にコイルコアに何層も重ねて巻く方法は高周波には向かない。だから、ラジオや無線などで使われるコイル、鉄芯がなく単層巻きで、ワイヤー間の隙間を持たせたもの、これを作ることにした。

ドン・スミスのフリーエネルギー装置であるトランスフォーマーは、その様なものが良いと薦めているからなのだが。


一次コイルは、目標周波数の波長に対して、その4分の1になるようにワイヤー長を決めた。

λ/4は、11054.3㎜÷4=2763.575㎜となる。

コイルの直径は80㎜にしたいので、巻き数はほぼ11回となる。線間ピッチは5㎜にするのでコイルの長さは55㎜になる。


実際にコイルを作る方法は、アマチュア無線でも作られているのでそれを参考にした。

ワイヤーはTCW/スズメッキ軟銅線の外径1.0mmを使った。

このワイヤーを巻き付けるホビンを3Dプリンターで作った。

L1コイル用で、このコイルの仕上がり外形はΦ80㎜。

画像一番上のパーツは、出来上がったコイルを抜き出すためにスリットが4ヶ所に入っている。スリットがあるので、ホビンが内側に少し曲げることができる。

真ん中のパーツは、ワイヤーを巻くときにホビンが内側に曲がるのを防ぐための支え材。

ワイヤーを一定のピッチで巻くために自在ブッシュが良く使われているが、この部分も3Dプリンターでつくった。5㎜ピッチで溝をつけた細い棒上のものがそれで、最終的に出来上がったコイルの形を維持するものになる。だからワイヤーとこの棒はボンドで固定していく。

そして、ボンドが固まったらこのようにホビンからワイヤーを抜き取ればコイル完成。

コイルのインダクタンスは、9.91uH。


2021年9月28日火曜日

Slayer ExciterⅡ の製作~動作

 10年ほど前にSlayerExciterを作ったことがある。当時はよくわからないまま完成できずに終わったのだが、また作ることになるとは思わなかった。当時のものは捨ててしまったので改めていちから作り直す。2代目なので「Slayer Exciter Ⅱ」と呼ぶことにする。


DISRUPTIVE DISCHARGE COILの目標とする周波数が27.12MHzで、今回作るSlayerExciterはその電源とする。

SlayerExciterの周波数は、1/10の2.712MHzを目標に設定。そして、2.712MHzの波長λは110.543メートル。二次コイルは、その半分の55.271メートル巻くものとする。

塩ビパイプVP20(Φ26)に0.2㎜のワイヤーを巻くとして、約677回巻き、コイルの巻き長さは156.4㎜ぐらいになる計算だ。

これが巻き終えた二次コイル。長さは158㎜。予定よりもほんの少し長くした。小さめのコイルだったので手で巻いた。インダクタンスは1973uH。


これが一次コイル。
Φ1㎜のスズメッキ銅線をΦ40で10回巻き。4㎜ピッチ。インダクタンスは3.034uH。
スズメッキ銅線を使えば、クリップ位置を変えるだけで調整できるため都合が良い。



そして完成した状態がこれ。

回路図
手持ちのトランジスタ2SC3421を使った。


ネットワークアナライザで特性を確認する。
VNAのRF出力をL1コイルにつなぎ、VNAの入力AポートにL2をつなぐ。
すると山が3つ出てきた。
低い方から2.26MHz、5.01MHz、7.50MHz。(L1コイルの10Turn目にクリップをつけた状態)この山の部分がSlayerExciterの共振周波数となる。

目標は2.712MHzだったが、2.26MHzなので少し低下してしまった。コイルを予定より2㎜長く巻いたのもあるだろうが、それよりも、浮遊容量の影響で周波数が下がってしまうのだと思う。


それでは実際に動作させてみる。

二次コイルの電流波形を測定するために、自作CTをつけてオシロスコープで確認する。
電源電圧は12Vとした。

冷陰極管を近づけると点灯するが、かなり弱い気がする。まだ未調整なので仕方ない。

二次コイルの電流波形。大きな波が400ns周期ぐらいなので、2.5MHz付近で動作していることが分かる。細かな波が大きな波の半分にだけ重なっているところから、これが一次コイルに生じた波だと思われる。一次コイルの波が二次コイルに伝搬して大きな波が作られている様子がうかがえる。
この時の電源側の供給電流は、0.15A程度。

このあと、一次コイルのクリップ位置を変えて巻き数を減らしてみたりしていたら、急に周波数が5MHzに上がり、電源の供給電流が2倍になる。周波数が2倍に上がったので電流が2倍になったようにも思う。
しばらくネオンランプを近づけたり、ドライバーで二次コイルの先端に接触させてみたり、手のひらをかざしてみたりする。そのたびに、周波数が上がったり下がったりする。
ネットワークアナライザで調べた2.26MHzの山と5.01MHzの山を行ったり来たりしているのだ。
また別な考え方として、二次コイル内の定在波が、はじめはλ/2で共振していたが、λで共振したり戻ったりしているとも取れそうだ。

とにかく今の状態では動作が不安定なので改善したい。

2021年9月12日日曜日

DISRUPTIVE DISCHARGE COILの電源をSlayerExciterに変更する

 DISRUPTIVE DISCHARGE COILの次なる対策として、電源の周波数を上げてみる。


現在は、ネオントランスを使っていて、周波数は商用電源の50Hzとなっている。

実験中にスパークが起きるタイミングを確認してみたのだが、当然の事ながら電圧の山と谷で発生している。電源の波の一周期に2回だから、10msの間隔で発生している。

スパークパルスの1回で生じた波が長く続き次のスパークパルスまで残っていればコイル内に生じた波がどんどん大きく成長するだろう。しかし、次のスパークパルスが発生するよりもずっと前に減衰して消えてしまう。


このことから、電源を高周波タイプにすれば、パルスが減衰して消えるよりも前に次々とパルスが来る。そしてコイル内の振動波はどんどん成長できるのではないかと考えた。

もしそうであれば、テスラコイルか、あるいはもっと簡単に作れるSlayerExciterでも良いのではないかと思う。


もしかしたら、私の考え違いで、他の何かをすることでコイル内に生じた振動波の減衰が極端に少なくなり、振動が長くつづくのかもしれないが。。。


ちなみにドン・スミスは、電子式のネオントランスを使っている様で、その出力周波数は35kHzだという。

該当する商品を探してみた。しかし、ほとんどが中華製。これは安価だが品質に不安がある。日本のメーカーのものは高価で情報が少ないため保留。
それに本当に35kHzが良いのだろうか?35kHzよりももっと周波数が高い方がスパークの発生周期が短くなるので有利なのではないかとも思った。


だから、まずはSlayerExciterを電源とした実験を行う。

2021年9月10日金曜日

DISRUPTIVE DISCHARGE COILのRFコイル化

 先の実験から普通巻きのコイルでは、色々と支障があることが分かったので、対策を検討してみた。


対策のひとつとして、「ドン・スミスのテスラトランスフォーマー」を参考にコイルを根本的に変えてみることにした。

ラジオや無線機で使われるような、周波数特性の良い巻き方で、スズメッキ銅線を用いたもの。

これだと、巻き線間の浮遊容量が小さくなり、ワイヤー長と共振周波数の関係が分かりやすくなる。
全てのコイルをこの形にしていく。





2021年8月16日月曜日

DISRUPTIVE DISCHARGE COILの実験

 組み上げた回路で実験を行った。


結論から述べると、目標の高周波高電圧電源にはならなかった。

周波数は、27.12MHzとは程遠い、40MHz前後になってしまった。電圧はスパークギャップ長5mm程度なので、15kVぐらいと思われる。



特に周波数については、40MHzがコンスタントに出ているならまだしも、断続的に発生するという状態だった。


この要因は駆動用のネオントランス電源にある。電源周波数は商用の50Hzのままであるため、スパークギャップが点火するのは1秒間に100回。アーク放電から生じる一次コイルの振動が起きても、次のアーク放電までの時間が長すぎて、それまでに振動が減衰して消えてしまう。

もっとスパークの間隔が短くならない限り、二次コイル内の振動が成長しない。


周波数が設定した27.12MHzよりも高いのは、コイルの巻き方に要因がある。これは2つの要素が絡み合っている様だ。

一つは、2次コイルの巻き方をテスラコイルの様な形ではなく、普通の電磁石を作るときの様に何層もワイヤーを重ねて作った。この巻き方は、ワイヤー間の浮遊容量を増大させてしまう。この浮遊容量が周波数が27.12MHzよりもずっと低い20MHz程度まで下げてしまっている。このことは「f=1/(2π√(LC))」という式から明らか。

さらに、今回は、無誘導となる方向に2つのコイルを巻いている。このため2個の2次コイルを直列に接続しても、互いのコイル内に生じる波が一つに合体せず分裂してしまったものと思われる。これにより波長が半分になり、周波数が20MHzの2倍である40MHzになったものと推測される。2次コイルのワイヤー長は目標とする波長λの1/2にしてあるので、2つのコイルが直列につながれば、波長はλになるはずである。しかしそうならなかった。λ/2が1波長となってしまった。つまり周波数は2倍に上がったのだ。


いろいろ調べているうちに、このDISRUPTIVE DISCHARGE COILは、ニコラ・テスラが作った初期のコイルであり、ここから2次コイルの形状がコーン型になり、パンケーキ型になり、最終的に一般的に認知されているテスラコイルと呼ばれる長い円筒型に発展したということを知った。

こういう経緯を知り、おそらく彼もDISRUPTIVE DISCHARGE COILには欠点があったことを認識していたのだろうなと思う。




2021年7月31日土曜日

DISRUPTIVE DISCHARGE COILの実験回路を組み立てた


MDF板の上に機材を配置した。

画像左側のターミナルに高圧電源を接続して使う。

電源部は邪魔にならない様、机の下に置いて


電源部のチェックを行った。


スパークギャップは、電源側の7連はネジの隙間を0.3㎜に統一した。ギャップが7つあるので合計2.1㎜。1㎜で3kVだから6.3kV以上の電圧がかかるとスパークする。この7連スパークギャップは過電圧防止装置のようなもの。

一次コイル側の5連スパークギャップは、隙間を0.2㎜に統一した。5つ合わせて1㎜だから3kVを超えるとスパークする。こちらは一次コイルにパルスを与える目的があるため、常にスパークさせる必要がある。

1枚目の画像では一番右側になるが、70㎜ステンレス半球で作ったスパークギャップは5㎜

に設定してみた。

これらスパークギャップは、実験の途中で隙間を調整していく。

 


2021年7月30日金曜日

マグネチック・ループアンテナを作った

 テスラコイルとアンテナの関係を調べていて、マグネチック・ループアンテナ(MLAと略す)というものを見つけた。


以前からコイルの共振周波数を測定する際に、何かいい方法はないかと思いつつ、リード線を使って測定していたのだった。

それでこのMLAを見たときに、使えそうだと目をつけた。


受信専用MLAの説明によると、元々は磁界を測定するプローブとして存在していたものが無線のアンテナに使うと電気的ノイズに強くて広帯域で使えるということが分かったとか。

いくつか種類もある様で、50MHzモノバンドMLAの製作にある様な大小2つのループで構成されているタイプもある。

利用目的が無線ではなく測定用なので、受信専用の簡単なタイプでいいと思い、3D無線クラブのVHF帯対応受信用微小ループアンテナの作り方とBCL中波帯対応受信用マグネチック・ループアンテナの作り方を参考にした。もちろん、マッチング回路はなしにした。


手持ちのBNCコネクタ付き同軸ケーブル3mを利用した。材料はこれだけ。

同軸ケーブルは50Ωのものだから、オシロスコープでもネットワークアナライザでもそのまま利用できるので都合が良い。

ここから直径10cmのVHF帯用分を切り取り、残りを直径80cmの中短波帯用とした。