2011年10月29日土曜日

ダミーロード比較


驚くべき事実が判明。

ダミーロードの性能を見るために、先般購入したパワー&SWR計で確認した。

あたらしいダミーロードでは、SWRが1のまま針が振れない。
おかしいと思って、もう一方のセメント抵抗のダミーロードに変えてみた。
セメント抵抗のダミーロードは、SWRが1.5程度になっている。しかも、パワー計の針は5W程度に落ちている。

結論として、セメント抵抗のダミーロードは、反射が大きくて、使い物にならなかったということだ。

セメント抵抗のダミーロードでプリアンプの出力を測ったときに、出力が半分もでていないので、おかしいなと思っていたが、これで原因が判明した。


無線を良く知っている方にしてみれば、常識かもしれませんが、素人というのはこういうばかげたことをやっているわけですね。

ちょっと勉強になりました。

ちなみに、新ダミーロードは、10秒ぐらいでかなり熱くなってました。これも驚き。
HF-SSTCプリアンプの性能に期待できそうです。

50Ω ダミーロード 20W の自作


3D無線クラブ№65、50Ωダミーロード DC~100MHz 28W を参考にして、20W 50Ω のダミーロードを製作した。

200Ω 5Wの金属皮膜抵抗を4本と、BNCコネクタのついたケーブルを使った。

 コネクタ付のケーブルは、秋月で5m500円で販売しているもの。これはCPが良く、同軸ケーブル代でコネクタがついてくる感じ。

金属皮膜抵抗は千石で購入。
 参考にした記事では、7Wの抵抗がつかわれていたが、5Wしか販売していなかったため、これにした。これで20Wまで使えるので、15W強のHF-SSTCプリアンプ調整には十分だ。


 右は、同軸ケーブルの被覆を抵抗の長さぐらいのところで切断して、熱収縮チューブで外側の網線を処理したところ。











 前にセメント抵抗で作ったダミーロードと比較のために一緒に撮影。

コンパクトになって、使い勝手も、性能もよさそうな感じです。









HF-SSTCパワーアンプ部



HF-SSTCのパワーアンプ部を作った。


まだ冷却ファン用の12V電源が搭載(写真左下に取り付け予定)できていないが、それ以外はほぼ組み立て完了である。

基板の下には、CPU用のファンクーラーがついている。これだけ大きければ相当に冷却効果が高いのではないかと期待している。


このパワーアンプ、出力は当初500Wとしていたが、何度も設計変更をしていくうちに、電源電圧140Vのときは、680Wとなる。この数字はあくまでも机上の計算ではあるが。実際にどれぐらいの出力がでるものかは、今後明らかになると思う。




パワー&SWR計

HF-SSTCの出力を見るために、アマチュア無線で使うパワー計をオークションでGETした。


大和無線電機のMODELSWB-2 というもので、かなり古い。取り扱い説明書に記載されている仕様は、

電力計
  • 方式:方向性結合方式
  • 測定範囲:0~1KW
  • 整合インピーダンス:50~70 OHM
  • 測定誤差:±20%
SWR計
  • 方式:方向性結合方式
  • 測定範囲:直読 1~3、 算出 1~無限大
  • 測定最小電力: 3.5~28MC、10W以上  28~150MC 1W以上
入力端子:M型同軸接栓
寸法:50×120×65mm
重量:450g

となっている。周波数の単位がMC(メガサイクル)なので驚き。1970年ぐらいのものだろうか。

そのまま使えるものだと思っていたが、結局のところ、周波数にあわせて中央のボリュームをあわせる必要がある。簡単にワット数がでると思っていたので、これは大きな誤算だった。あくまでも、ハムで電波を出している瞬間の状態を見るためにあるということのようだった。


ところで、入手後に、調べていたら、ME-ⅡB という別メーカーから出ていたと思われる同型のパワー&SWR計があることを知った。おそらくどちらかがOEMで販売していたのだろうと思う。



2011年10月2日日曜日

ガーバーからDXFへの変換

MBEで作成した基板データを鍋CADに読み込ませるためには、データ変換が必要。
変換ソフトがいくつかあるが、前回、MBEのガーバー出力をDXFに変換するのに使ったソフトは、

NCコンバーター

のVer1.8.14。

ほかにもいくつかあったけど、シェアウェアだったりしたのでパスした。

MBEのガーバー出力で、たくさんファイルができるけど、そのうち使うのは拡張子がCMPのものだけ。
このファイルの中身は、テキストベースのものだからエディターで見ることができる。

XとかYとか数字が並んでいるだけなので、座標データだと思われる。
パターンはそれほど難しくないので、やる気があれば自分で変換ソフトをつくることも可能と思われる。

変換手順は、まず、CMPを読み込み、メニューの「形式変換」→「データフォーマット」→「ガーバーデータ」でGコードに変換する。
次に、メニューの「形式変換」→「Gコード変換」→「GコードからDXFへ」を選択し、変換する。

これでソフトのエディター画面にDXFコードが出来上がるので、それを「保存」する。このとき拡張子はDXFにする。

これで上記の保存したファイルがCADで読み込める。

1段目の調整

HF-SSTCの1段目アンプの調整を、また思い出してやっている。

最近Eクラスアンプの良い本を入手したのがきっかけ。「パワーMOSFETの高速スイッチング応用」

たくさんの事例が書いてあり、参考になる。E級アンプは、各パーツの計算式が決まっているらしく、設計は単に計算式に当てはめていくだけみたい。でも、実際に組みあがったものは、細かな調整が必要で、そのあたりも解説してくれている。理論的な部分よりも実際につくることに重点が置かれているようだ。

この本をベースにして、1段目アンプの各パーツを見直してみた。

大きく違うのは、MOSFETの後ろにつくLC直列共振回路の部分。計算してみると、コイルの損失が大きいことがわかった。回路を修正する前にどうしてコイルから発熱しているのか分からなかったのが、少し理解できた。さっそく、大きなトロイダルに交換した。画像の赤茶色のトロイダルがそれ。

出力トランスも、作り直した。これは、コイルのインダクタンスが小さすぎたようだったので。画像右上の緑色の線が巻きついているのがそれ。

あとは、コンデンサをディップマイカまたはフィルムコンデンサに交換した。共振回路は損失が大きくて発熱を伴うため。はじめセラミックコンデンサを使っていたのだが、温度上昇とともに、周波数が安定せずにオシロの波形が生き物のように暴れまわってしまった。これには驚いた。そういう経験から、高価だが熱安定度の高いマイカにした。

基板の写真、見た目がすごくアンバランス(笑)。 次を作るときに直そうと思う。

これらの修正で、細かな点については問題がなくなってきたのだが、しかし、高調波が大きくて波形がとげとげしい感じはとれない。基板のレイアウトが問題なのだろうか?

 画像の上が、MOSFETのドレイン電圧。20V/DIV。下の波形がゲート電圧。5V/DIV。
  次の画像は、上がドレイン電圧、下がドレイン電流。1.4A/Div。自作CTの比率が1V=1.4A程度になっているため。電圧の読みが2.1Vだから、約3A p-p 程度流れている。
これは、上が出力波形で20V/Div。1:100の高圧プローブを使用しているため。下の波形はゲート電圧。

出力波形がきれいじゃないのが悲しいが、このあとのパワー段には影響ないだろうと思われるので、いったんこのままに。今の自分のスキルでは、これ以上良くする方法が分からない。

最後に、回路図を添付することにする。余白に設計値も記載した。