DCモーターをPWMで動かして、無負荷時とスピンドルを負荷にしたときをそれぞれテストしてみた。
PWMは、30%、55%、80%の3パターンにした。
ここでPWM100%にしなかったのは、DCモーターの定格が7.2Vで、電源電圧が12V。だから計算するとPWM量が80%程度がほぼ定格だろうということだから。
そして、無負荷のときは、各パーツの温度上昇もそれほど大きくなく、上昇も30分以内で安定するような感じだった。
モーターの回転数は、PWM30%で7,000RPM前後、55%で15,000RPM、80%で21,000RPMだった。このマブチモーターはデータシートから23,000RPMまで回るようなので、PWM80%では多少余裕があるが上限近くまで回転しているようなので、先にPWM80%までと決めたのは、正解だったと思われる。
画像は、PWM80%時のゲート電圧とソース電流の様子。
しかし、この後の負荷テスト、プーリーのゴムベルトをつないで同様なテストを行ったのだが、いろいろと問題が出てきた。
まず、PWM30%でテストした際は、フライホイールダイオードの温度上昇がすごくて、10分も経たないうちに80℃まで到達してしまった。
予想外に電流が流れているようだったので、ダイオードを3個から計8個に増やした。これで電流容量は、15Aから40Aになる。
ダイオードを増やしてテスト再開。今度は60℃手前で安定した。
次に、負荷を増やすため、PWM55%でテストを実施。モーターの回転数が10,000RPMを超えたあたりから、騒音と振動が酷くなってきた。これは、機械的な要素の問題で、おそらくプーリーの芯が出ていないためと、モーターの台の剛性が足りないのだろうと思った。
とりあえず、30分間運転してみて、電気系統の温度上昇などのデータを取った。今度はMOS-FET保護のために入れたショットキーバリアダイオードの温度上昇が目立ってきた。しかし、全体的には60℃内に収まっているようなので、もう少し様子を見てみることにした。
スピンドル部分も温度上昇が見られ、PWM55%、30分後に42℃まで上昇していた。振動の影響だろうか。いったんスピンドルもオーバーホールしたほうがよさそうだ。
画像は、PWM55%時のゲート電圧とソース電流。
MOS-FETがON時の電流が8Aで、無負荷時と比べ約2倍になっている。
さて、あまりにも振動がすごいので、このあとのPWM80%のテストは実施しなかった。
もう少し、振動をすくなくするため、モーター台の剛性UPなどを検討することにした。
ベルト駆動だと、プーリーから作り直しになりそう。それなら、モーターをスピンドルに直結したほうが良さそうだと思う。
アクエリアスの時代到来、そして新たな時代に合った文明や科学、人のありかたなどを探求してみたい。そして、太陽の国である日本は地球人類のリーダー的存在となる必要があります。その一助を担えれば幸いです。
2010年10月31日日曜日
2010年10月17日日曜日
タコメーター2
タコメータを作り直した。
ソフトウェアは基本的にそのままで、ハードウェアを若干変更。
前作と違う点は、液晶ディスプレイを2行表示から1行表示に変更した点とセンサーを一新した点。
表示したい内容は回転数の9文字のみだったので、秋月電子で販売しているDMC16117A というものにした。1個300円なので安い。
この液晶は、これまでつかっていたSC1602BSとコンパチブル。違うところは、SC1602は2行×16文字なのだけど、それが半分の1行×16文字になっているところ。
はじめ、単純にSC1602の2行目が無くなったのかと思っていたら、そうではなくて、1行目の8文字分と2行目の8文字分をあわせて1行表示にしたような構成だった。だから、この部分だけソフトを修正しなくてはならなかった。
今回の目玉である、センサー部分の作り直し。
センサーとなるフォトインタラプタは、液晶と同様に秋月で購入。TPR-105Fというもの。1個150円。
以前は壊れたマウスから取り出したものを使って作った。が、このタイプはLEDとフォトトランジスタが向かい合わせになっていて、その間の空間に板などを入れて光を遮るものだった。その隙間が5mm程度しかなかったので、これに合う円板つくり、それを非測定物の回転体につける必要があり、手間がかかる仕様だった。
今回購入したものは、反射型。これだと、非測定物の回転体空きスペースに黒と白のマーカーをつけて、そのそばにセンサーを配置するだけですむため、計測が簡単にできるという大きなメリットがある。
また、前回は、アンプ部分を周波数カウンターのアンプを流用して2SK941と2SC1815で作ったのだが、もう少しコンパクトにしたくて、LMC662CNという型番のオペアンプを採用した。
このオペアンプは、CMOS単電源タイプで、出力がレールトゥーレール。だから、電源電圧と同じ0~5Vで出力信号が得られる。当初、LM358で試したのだが、出力が0~3.6Vしかとれなかったため、PICの入力には適さないため、結局LMC662CNにしたのだった。
修正した回路図は以下のとおり。
さて、これでタコメーターも準備できたので、スピンドルモーターの試運転に入ることにする。
2010年10月11日月曜日
DCモーターPWMドライバをCNCに取り付けた
秋月のデジタル温度計キット
DCモーターPWMドライバの作り直し(続)
基板が2つに分かれていたのを一枚にまとめた。このほうが、CNCに載せてつかうにも都合が良いから。
軽くテストをしてみたところ、PWMの波形が出力できていないことが分かった。10%のパルスが、OFFした後もずっと尾を引いていて、MOS-FETがOFFしない状態だった。追跡すると、ゲート入力側のフォトカプラのLowが3.6~4.0Vも出ているためだった。おかしいなと思って、フォトカプラを予備として買ってあったTPL250に交換してみた。すると、Lowは0Vになった。どうやら、フォトカプラが故障していたようだった。
フォトカプラ交換後は、PWM出力が綺麗になった。PWM30%ぐらいまでで、短時間スピンドルを回してみた。PWM15~18%ぐらいで回転し始める。MOS-FETはほとんど熱くならない。しかし、フライホイールダイオードとMOS-FET保護用のショットキーバリヤダイオードがかなり熱を持っている。
電流は、MOS-FETがONした瞬間は36~38Aのピークが見られるが、あとは、6~7Aぐらい。しかもデューティー比30%だから、平均2A程度だ。(左画像の上がPICが出力したPWM信号、下がMOS-FETのソース側に入れた0.05オームの抵抗で計測した電流波形)
MOS-FETの保護用に入れたダイオードが熱くなるのも、ちょっと困ったものだが、何れ、試運転を行ったときに詳しく状況を調べることにする。
まあ、念のため、ファーストリカバリーダイオードとショットキーバリヤダイオードを1個ずつ追加して、許容量を多少UPしておくことにした。
電流波形を良く見ると、ON直後は波を打っている。浮遊インダクタンス成分が作り出していると思うのだが、気になるので、スナバを入れてみた。周波数は4MHzだった。しかし、スナバはあまり効果が出なかった。
電源につけた1000uF電解コンデンサの効果を見ようと、その電圧波形を見ると、ここにも、先ほどの4MHzの波が出ていた。どうやら、この電源の揺れが全体に波及しているようだ。これは、電源ラインにコイルを入れるなどの対策もあるようなのだが、また別の機会に改善することにしようと思う。
これで、完璧とはいえないけれど、DCモーターの試運転ができそうなドライバができた。最新の回路図をUP。
スピンドルの試運転に入る予定だが、そのまえに、温度計とタコメーターを用意しなけば。
前回作ったタコメータは、このPWMに化けてしまったので。
軽くテストをしてみたところ、PWMの波形が出力できていないことが分かった。10%のパルスが、OFFした後もずっと尾を引いていて、MOS-FETがOFFしない状態だった。追跡すると、ゲート入力側のフォトカプラのLowが3.6~4.0Vも出ているためだった。おかしいなと思って、フォトカプラを予備として買ってあったTPL250に交換してみた。すると、Lowは0Vになった。どうやら、フォトカプラが故障していたようだった。
フォトカプラ交換後は、PWM出力が綺麗になった。PWM30%ぐらいまでで、短時間スピンドルを回してみた。PWM15~18%ぐらいで回転し始める。MOS-FETはほとんど熱くならない。しかし、フライホイールダイオードとMOS-FET保護用のショットキーバリヤダイオードがかなり熱を持っている。
電流は、MOS-FETがONした瞬間は36~38Aのピークが見られるが、あとは、6~7Aぐらい。しかもデューティー比30%だから、平均2A程度だ。(左画像の上がPICが出力したPWM信号、下がMOS-FETのソース側に入れた0.05オームの抵抗で計測した電流波形)
MOS-FETの保護用に入れたダイオードが熱くなるのも、ちょっと困ったものだが、何れ、試運転を行ったときに詳しく状況を調べることにする。
まあ、念のため、ファーストリカバリーダイオードとショットキーバリヤダイオードを1個ずつ追加して、許容量を多少UPしておくことにした。
電流波形を良く見ると、ON直後は波を打っている。浮遊インダクタンス成分が作り出していると思うのだが、気になるので、スナバを入れてみた。周波数は4MHzだった。しかし、スナバはあまり効果が出なかった。
電源につけた1000uF電解コンデンサの効果を見ようと、その電圧波形を見ると、ここにも、先ほどの4MHzの波が出ていた。どうやら、この電源の揺れが全体に波及しているようだ。これは、電源ラインにコイルを入れるなどの対策もあるようなのだが、また別の機会に改善することにしようと思う。
これで、完璧とはいえないけれど、DCモーターの試運転ができそうなドライバができた。最新の回路図をUP。
スピンドルの試運転に入る予定だが、そのまえに、温度計とタコメーターを用意しなけば。
前回作ったタコメータは、このPWMに化けてしまったので。
2010年10月4日月曜日
PWMドライバの作り直し
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