ブラシレスDCモーターがようやく回転してくれた。
画像中央にたくさんのセメント抵抗が見える。これは、電流を制限するためにつけたもので、抵抗を変えていくつかの電流パターンを検証できるようにした。最初は2Aをめどにしていたが、起動させるためには2.5A程度の電流が必要だった。
まず、PIC16F648で簡単なコントローラーを作成した。
ポートBを出力にして、6ビットをMOS-FETドライバへの出力、1ビットをPWM出力、1ビットを動作確認ようのLEDとした。
ポートAは、今は使わないが、何れローター位置検出の入力などに使う予定。
PICにはPWM出力が1つ備わっている。これを使ってMOS-FETドライバへの出力信号をPWM化するためのロジック回路を作った。
74LS00のNAND回路だけで作った。
また、MOS-FETドライバは、すべて反転入力する必要があるので、それを考慮した回路にした。
そして、PIC側からは、ハイサイドもローサイドも、FETを動作させたい場合は1を出力すればいいようにした。
モーターを回すまえに、ロジックアナライザで回路のチェックを行い、正しく機能することを確認。
次に、PICのプログラムでPWMが20KHz、デューティー比が10%~100%まで変化させて、出力をオシロスコープで確認。
その後、PICでモーターを動かすためのプログラムを書く。
PWMでデューティー比10%~100%に変化させて、電流が変化することを確認。
その状態で、モーターに0.1秒から0.5秒まで0.1秒刻みで通電時間を変化させた起動パターンを作った。
電流がデューティー比にあわせて、0.1Aから2.0Aまで変化することを確認した。しかし、このときはまだ回転できず、モーターはブルブル振動するだけ。この時点で、セメント抵抗を少し下げてみた。
何度か繰り返して実験していたら、デューティー比80%以上、通電時間0.3秒以上でくるっと60°回転することがあった。
さらにプログラムを変更。1回転で6ステップの出力パターンがあるが、1ステップの周期を300msから、徐々に短くしていくものを作った。起動トルクが必要なので、デューティー比は80%固定にした。
すると、1ステップの周期が3msのときに回転したのだった。約3333RPMだから、思っていたよりも高回転で回り始めるようだ。定格で2万~3万回転なので、その10分の1ぐらいが起動ポイントになるのかも。
ようやく第一関門突破。
オシロの写真、上が1相の電圧変化と下が電流変化。
山と山が逆位相になっている。
電流と電圧の位相差が180°になったから回転したのだろうか。
次は、この位相をPICでキャッチして、センサーレス動作をさせる必要がある。
位相信号を取り出す部分は、前に作った回路がそのまま使えそうだ。
ただし、BEMF という別な方法もあるようなので、どちらも検証してみたい。まずは、その仕組みから押さえておかなくては。
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